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□Ein Kreuz〜十字架〜
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「現実を見ろよ、ジーク。」
「うー、ノアさんは、二言目にはそれですね。」
「仕方ないだろ。こういう性格なんだ。」
そう言って、ノアさんは立ち上がった。
「で、何だって?狼男?」
「…そうですよ。見たんです。」
「どこで?」
その質問に、僕は口を閉じた。
「まさか…街から出たんじゃないだろな?」
「…、」
「…あれほど言っておいただろう?街の外には出るな…と。」
「っ、ノアさんは過保護です!!僕はもう15ですよ!??1人で街の外にも出れます!!!」
僕がそう言うと、ノアさんは大きな溜め息を吐いた。
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