稲高フリ部!
□猫カフェの魔力
1ページ/1ページ
―…今度の日曜遊ぼうよ!すっごく楽しいところ知ってるんだ!10時に学校集合だからね、来るまで待ってるよ!
…そして全てが始まる。
―――――
「…牧野のヤロー、自分から誘っといて遅刻してんじゃねえか」
「うわー!ごめんね!待った?」
「ちょっとな。
…、牧野?」
「何?」
「そいつ誰?」
「僕の友達!」
「へー…」
「君、真田くんでしょ?あたし柊!
今日1日よろしく!」
「お…おう…」
「さー!いざ聖地へと向かうよ孫悟空!」
「イエッサー!」
「(…テンションについていけない)」
―――――
「おい牧野…」
「なぁに?」
「ここか?」
「そうだよ〜」
「ここって…」
「見ての通り猫カフェ!あたしずっと来たかったんだよね〜」
「帰る!」
「「なんで!?」」
「オレがそんなところ入ったら気持ち悪い!キャラじゃない!」
「大丈夫だって!もんぺのキャラなんて管理人だって分からないんだから!」
「悲しいこというな!」
「まーまー、物は試しっていうっしょ?
あたしに任せとき!」
「やめろぉおおお!!」
―――――
「あら、牧野君。ユキちゃんなら奥に居るわよ」
「ホント?!ありがとー」
「…通ってるのか」
「うん!ユキちゃんは僕の恋人なんだ。
今日もここで待ち合わせしてたんだよ」
「へー…」
牧野に恋人?
やるなコイツ、かわいい顔して彼女なんて。
「ユキちゃん、今日もかわいいね!
高い高ーい!」
オレも彼女欲し…
「牧野!?」
「はい?」
「お前…彼女って…」
「マンチカンのユキちゃん!この短い足がチャームポイントなんだ〜」
「…悲しい奴」
「え?何?」
「いや、なんでも」
「もんぺも1人選びなよ、皆かわいいから」
「いいよ、オレは」
「え…ひーちゃんはもう決めたみたいだけど」
「ひー…って柊か。
えっと、アメリカンショートヘア?」
「そうだよ。
…あれ?」
「ん…?うわっ」
「足に擦り寄ってるー、懐いたんだね」
「な、なな、なっ…!」
「だっこしてあげて?」
「う…。わ、わかったよ」
「そうそう、その子はネロくんだよ」
「ネロ?」
「うん、そうネロくん」
「そっか…」
「あ、もうこんな時間!もんぺがもたもたしてるからだよ〜…」
「もう…って、今何時だ?」
「4時半」
「?まだいいじゃねぇか」
「ダメなんだ。このお店猫のことも考えて5時には閉店しちゃうんだよ」
「そんな…」
「…かわいいよね、猫ちゃん」
「ま、まぁ…」
「じゃあ行こうか。またね!ユキちゃん…」
「…」
「あっ、いたいた。
おーいマッキー!」
「ひーちゃん!」
「名残惜しいよ…せっかくユータくんと仲良くなれたのに…!」
「うんうん、分かるよその気持ち」
「…」
―――――
「今日は楽しかったね」
「うん、ひーちゃんもよろこんでくれて嬉しいよ!」
「じゃ、あたしここで」
「またねー!」
「…」
「…もんぺ」
「何だ?」
「もんぺのポケットに割引券入れといたからね」
「!」
「また今度一緒に行こう?」
「…あぁ」
―――――
あとがき
すんません。すんません。
柊はあくまで友達なので、これからあんまり出てこないと思います。
猫カフェ行きてー…