□君の愛がほしい。
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ピンポンパンポーン。

「2年F組日吉若。昼休みに榊太郎の所まで来るように。」










「失礼します。」

「おお、日吉。待っていたぞ。」

「俺に何か?」

「ああ。」

「何でしょう。」

「日吉。」

「はい。」

「お前は今まで良く頑張ってきた。」

「…はあ。」

「跡部が引退した今、お前はお前らしい部長として堂々としている。」

「…どうも。」

「それはお前が陰での努力を怠らず、毎日血の滲むような練習を続けてきたからだ。」

「…。」

「私はそんなお前を誇りに思う。」

「…ありがとうございます。」

「ただな。」

「ただ?」

「お前のフォームを直したのは私だ。」

「…そうですね。」

「私が指導をしなければお前はここまでこれなかったと思っている。」

「はい。…感謝してますよ。」

「…言葉だけか。」

「は?」

「感謝の言葉だけなのか。」

「ぇ、あの…。」

「私は言葉だけではなく、形としてほしいんだ。」

「…というと。」

「日吉。」

「…はい。」

「2月のイベントといえば?」

「何でしょう。」

「バレンタインだ。」

「………。」

「日吉。」

「何。」

「チョコをくれ。」

「死ね。」












終わります。

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