☆山獄11お題
□ナゾってことでカンベンしてくれ!
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山本に告られて、付き合うことになって1週間が経った。
別にオレ達の関係に特にかわりはなく、オレはアイツのなんなのかよく分からない。
もちろん特に何かを望んでる訳でもないが…!
今日も今日とてあの野球バカはオレをほったらかして。
仮にも、恋人である、このオレ様を!
ほったらかして!!
クラスメイト達と楽しそうに談笑中だ。
…別に悔しくなんてない。
授業と授業の間の小休憩中、オレは10代目とともに次の授業の予習(次は数学で、出席番号的に今日はあてられる、と、いつもの超直感でおっしゃるからお教えしている)をしているのだが、横目で確認すると山本はヘラヘラバカ面で相変わらず談笑。
別に悔しくなんてない。
ただ、イライラするだけ。
すると、そこへ女子達も加わり、山本に今度の野球の試合応援に行くだの、差し入れ持って行くだの言い出し、山本も山本で、おう、サンキューな!とか言いながらヘラヘラ面に磨きがかかる。
別に悔しくなんてない。
ただ、イライラするだけ。
それはもう尋常じゃないくらい。
自分でもなんでこんなにイライラするかが分からない。
初めての感情で、自分では抑えることができない。
「…獄寺君?」
ふと真正面の席に座っている10代目から名前を呼ばれ、意識を戻す。
目の前の10代目より、あのバカに意識をとられていた自分に、自分で落ち込む。
「…大丈夫?」
「スミマセン!なんかボーッとしちまいました!」
優しい10代目はオレなんかの心配もしてくださり、自分をふがいなく思う。
それもこれもみんな山本のせいだ。
10代目に心配されるのも、
オレの隣にいないクセにこんなに心奪われるのも、
訳もわからずこんなにイライラしてるのも。
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