☆山獄11お題
□作り笑いのポーカーフェイス
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いつの頃からだろうか。
こんなにも躊躇いなく人を殺せる様になったのは。
初めて人を殺めた時、夥しい量の血液を流して倒れる敵を目の前にしてオレは震えが止まらなかった。
罪の意識からか、それからしばらくは涙もとまらず、食べ物も喉を通らなかったし、吐き気はひどかったし、誰とも口をきける状態じゃなかった。
でも、ある任務で目の前で獄寺が血を流してるのを見て。
オレはその日から壊れたんだと思う。
大切なものを守る為には、それなりの犠牲が必要なのだと。
オレのいる、この、マフィアの世界でならなおさら。
オレが躊躇ったせいで大切なものをなくすくらいなら、甘えも心も全て棄ててやる。
昔の頃は、顔を見れば何考えてるか全部まるわかりだ、と周りに言われていたけれど。
今では人を殺すことにも慣れて。
だけど本当はすごくツライんだけど、でも、そんなのみんな同じだから。
そんなこと誰にも言えなくて。
おかげでポーカーフェイスがうまくなったよ。
特に隼人には、オレのことでツライ想いをしてほしくないから。
だから。
今日もオレは作り笑いするよ。
愛するキミの為に。
end
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…でも隼人はそんな無理してる武に気づいてるんだよ。