☆ NOVELS (D.Gray-man)
□6月6日
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「神田っ!誕生日おめでとうございます」
部屋へ入るなり花もたじろぐような笑顔でそう言ったのは教団内のアイドル、エクソシストのアレン・ウォーカー。
「…あぁ…」
ぶっきらぼうにそれに受け答えるのが同じエクソシストの神田ユウ。
二人は教団でも超がつくほど有名なバカップルである。
周りには内緒で付き合っているらしいのだが、いつもはムッツリ不機嫌の神田がアレンにだけはやたらと優しいので、誰の目にも一目瞭然なのである。
「…おい、その手に持ってんのは何だ?」
アレンの手にはあまり大きくはない白い箱。
なんとなく中身は予想できるのだが。
「もちろんバースデーケーキに決まってるじゃないですか」
予感的中。
「…まさかテメェが作ったんじゃねぇだろうなぁ…?」
「もちろん僕が作ったに決まってるじゃないですか」
じゃーん!と効果音がつかんばかりに箱の蓋を勢いよくあける。