☆ NOVELS (D.Gray-man)

□大好きで、大好きで、大好きで。
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「…ハァァ…」


頬杖をついて盛大な溜め息を一つ。


窓から見える雲一つない空を見上げて愛しい人の帰りを待つ。


「…アレン溜め息つきすぎ。何十回目だよ…」



黒の教団本部の談話室にて2人の少年(?)がテーブルを挟んで向かい合い、仲良くティータイム。

綺麗な整った容姿に月を連想させる白髪の少年アレンと、黒い髪にどんぐり眼の年相応に見えない小柄な少年ダグ。

教団内でも1・2を争うアイドル二人組はとても仲良しだ。

昨日、3日間の比較的近場の任務を終えて戻ってきたばかりの二人。
お互い大好きな恋人に会える、とウキウキで戻ってきたものの、今度は逆に神田とラビがコンビを組んで任務に行ってしまっていた。
「そうは言ったってダグ…もう一週間以上も神田と会ってないんです…任務なんだから仕方ないっていうのは頭じゃ分かってるんですけど…」


心がついていかないんだ…


大好きで大好きで大好きで…


ずっとずっと神田のことだけを考えてしまう…


「…重症だね、アレン…」

頬杖をついて空を眺めて恋する乙女モード全開になってしまったアレンをみつけて、今度はダグが溜め息をつく。

「…ってダグはどーなんですか?ラビに会えなくて辛くないんですか?ダグだって一週間以上も会ってないじゃないですかっ」

バンッとテーブルに両手を叩きつけズイッと顔を近付けてくるアレンの迫力におされて、ダグは身をひく。

「僕は――…」


僕だって本当は今すぐラビに会いたいよ?


でも…それはあくまでも僕のわがままであって…


そんな想いを迷惑に思われたらイヤだな…って考えたりしたら素直になれなくて…


「…ってダグ…声にでてますけど」
「えっ!!?/////」

心の声がついでてしまったらしく、それを聞かれて顔をゆでダコのように真っ赤に染め上げるダグ。

「しかも今日ってラビの誕生日でしょ?なのに任務だなんてダグかわいそうですね」





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