単文、短文

□リサイクル
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「やめて! 助けて!」

泣き叫びながら助けを乞う者に近づく男。手には大きな袋が握られていた。

「大人しくしろ。お前はリサイクルされる時が来たのだ」

男は袋を拡げ、まだ泣き叫ぶ者を有無を言わさずに詰め込み封を閉じた。じたばたと暴れる袋の中身を強く蹴り、大人しくさせるとそのまま引きずり、近くに停めてあるトラックの荷台に放り投げる。

「これで今日の逃亡組は全部回収…だな」

荷台に積まれた袋の数を数えながら男はため息をつく。

「企業の奴等は何考えてるんだか、なにが“意思を持つペットのようなペットボトル”だ。コイツらに考える頭があるならそりゃリサイクルなんかされたくないよなぁ」

男はトラックに乗り込みアクセルを踏んだ。行き先はリサイクル工場であろう。

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