08/01の日記

03:25
コナンがヴェスペリアの世界に!D
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先ほどの青年はまだこの状況に慣れている感があったが、少年はまだ子供。

大きなハンマーを持って果敢にケモノに挑もうとはしているが、腰が引けているのがはた目にも見て取れた。

そんな子供を戦わせる訳にはいかない。

…だが、今の自分にはあの子を助ける術が限られている。

チラッと足元を見れば土で汚れた靴下をはいているだけ。

家内に居た為、キック力増強シューズやスケボーといった主力となる物がないのだ。

あるのは追跡メガネと時計型麻酔銃、蝶ネクタイ型変声機にボール射出ベルト、探偵バッジの5つだけ。

(子供が蹴ったボールでアイツらにどこまでダメージを与えられるかは分かんねぇけど…)

かと言って、このまま見過ごす訳にはいかない。

彼等は自分を助けようとして来てくれたのだから。

新一の瞳が鋭くケモノたちを捕らえる。

━━━━が

「ユーリィ!カロルー!待って下さい」

「ワンッ!」


(〜ってぇ、またかよ!)

ベルトに手をかけ、ボールを射出しようとした瞬間、先程とまた同じ方向から声が聞こえてきた。

しかも今度は女性と犬の鳴き声。

少し脱力を感じて後ろを振り返れば、そこには息を切らせてこっちに向かって走るピンク色の髪をした女の子とキセルをくわえたやけに迫力のある顔の大型犬がいた。

「駄目だッ!!早く引き返して此処から逃げろ!」

「ぇ?…え??」

それ以上こっち来るなと
言っても首を傾げるだけで歩みを止めようとしない。

苛立って口の中でチッと舌打ちをする。
これ以上来たら自分も庇ってやれる保証は持てない。

ただでさえ子供の姿はハンディキャップなのに、それに加えてマイナス面を補ってくれた強力な道具が今はない。

「あの…、大丈夫ですか?」

そんなこと考えている内に女の子が自分のいる場所まで辿り着いてしまった。

彼女は屈んで俺の体を見回して怪我をしていないか確かめている様だった。



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