NOVEL
□HAPPY HALLOWEEN
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お正月に誕生日、夏祭りにクリスマス、ボーボボ達の大好物はそんな楽しい楽しいイベント事。
そして今日、10月31日は…
「「「ハロウィンだ〜!!!!!!」」」
「ハロウィン?」
ボーボボと首領パッチ、それに天の助が雄叫びの様に発した言葉を、ボーボボ組唯一の常識人、ビュティが冷静に復唱した。
手には裁縫用の針が持たれ、ガ王にボロボロにされてしまった田楽マンポシェットを縫っていた所だ。
被害者の田楽マンも、机の上でそんなボーボボ達を見た。
「ハロウィンだぜハロウィン〜!年に一度の秋のイベントだぜ〜!!」
「きゃはは☆ポコミもハロウィンやりたぁい♪♪」
「……。」
「…と、いう事でビュティ、」
ボーボボがそこまで言うと、ビュティはそれを右手で制止した。ビュティはボーボボ達の言わんとしてることを悟った。
「……つまり、私にみんなの分のハロウィンの衣装、作れっていうのね?」
「さっすが…ビュティさぁ〜ん!!!」
見事正解を言い当てられたボーボボは、満面の笑みで両手の親指を突き出した。
はぁ、と、ビュティは大きく溜め息を吐いた。
* * * * * *
「…っていうか当日にそんなこといきなり言われても…。もうちょっと前から言ってて貰えないと困るよ」
そうこぼしながらも、ビュティの手は忙しく黒い布を巡った。
ポシェットを直して貰った田楽マンは、それを着用し、上機嫌に鏡の前を回転していた。
「いや〜;なかなか言い出せなくてなぁ。ビュティは家事で毎日忙しそうだったからな;」
「そう思うなら余計に。」
ビュティは口も動かしながら、器用にポコミの肩幅をメジャーで測った。
楽しそうにポコミの金髪が揺れる。
「田楽マンのポシェット直してるついでにー…と、思ったんだが…」
「………。…って、え?!まさかそれでわざと田ちゃんのポシェットを…」
「「「うん☆ごめんなさい」」」
3バカ組とガ王が舌を出してそう言った。
はぁ、ビュティはまた深く溜め息を吐いた。
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