NOVEL

□妹
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もう、どぅすれば良いか分からない。

ビュティ。

誰にも渡したくなぃ。

俺以外のヤツなんかとは、口も聞いて欲しくなぃ。



「ー…ビュティ…」

「なぁに?お兄ちゃん」

「ー…ぁ」
「?」
「俺は…口に出してしまったか…?」
「?何言ってるの?お兄ちゃんは私の名前呼んだのよ?」

「ー…そうか。」
…危ない。口に出してしまったのかと思った。


ビュティは俺のベットに入って、俺の隣に座っている。
今日は皆でホテルに泊まる。
ビュティは怖くて眠れないからと、俺の部屋にやってきた。

他のヤツなんかには無い。
俺だからこその権利。
ー…兄としての。

「お兄ちゃん…」
「なんだ?」

「ー……ヘッくんってさ…」
「ーー…!!」

「…ヘッポコ丸がどうした?」
俺は自分に出せるだけの、精一杯の優しい声を絞り出した。

「ヘッくんってさ、あの髪型、実は毎日ムースとワックスでスゴい固めて頑張って立ててんだってー!私、今日初めて知ったんだぁー。今までずっとあの髪型、天然モノだと思ってたから!」

「……………。」

「…お兄ちゃん??」

「ー…いや…。」

馬鹿か俺は…。

…ビュティの口から、他の男の名前が出るだけで…こんな。

「ははは…」
「?;;お兄ちゃん??」

「何でも無い…。…もう、眠ろう。明日も早いから。」
「うんっ」

ベットに入ると、ビュティは俺にすり寄って来て、俺はいつもより少し強く、ビュティを抱き締めた。

「オヤスミ、お兄ちゃん」
「ああ、オヤスミ。ビュティ。」


ー…あと何回、ビュティとこうして一緒に眠るコトが出来るのだろう。

ビュティ。

一生、お前を離したくは無いのに…。




*fin*
 

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