NOVEL

□menstruationーfret
1ページ/6ページ



男ばっかりの所に女の子が唯一居ることは、ただでさえ大変なことや難しいことがあるというのに

…俺は彼女の、女の子だったら当たり前の痛みにさえ、気付いてやれなかった



その瞬間のショックは
今も鮮明にこの胸に在る








2日前から、たどり着いたこの地のこじんまりとしたホテルに滞在している。


その翌朝から、ビュティは食べ物に余り口を付けなかった。

「…どうした?ビュティ。余り食べてないが‥具合でも悪いのか?」

「そんなことないよ、ボーボボ。私、朝は元々低血圧で、余り食べたくないんだ」


「そうか‥」


そう言ってビュティは一同を安心させたが、それもつかの間で、昼の食事も大半を残し、夕食に至っては一切を口に運ばなかった。



「ビュティ…どうしたのかなぁ、具合良くないみたいだけど…」

「ダイエットでもしてんじゃねーのー?」

「っ…あのなぁ首領パッチ!!ビュティのどこにダイエットの必要があるんだよ!むしろもっと食べなきゃだろう!ふざけるなよ!」

「ふっざけってないも〜ん☆☆ビュティなら大丈夫だっ〜て☆」


ふざけている首領パッチとてんの助に無性に腹がたって、怒鳴り散らしていたら、ソフトンさんがやってきた。





「――ヘッポコ丸、ビュティなら心配ない。……だからお前は気にせずに、もう寝ろ」


「え…!?どういう事ですか…?!ビュティ、大丈夫なんですか?!」



余りに素っ気ないソフトンさんの言葉に不満をこぼすと、破天荒が俺の頭を小突いた。


「うるせぇよ、ガキ」


「っ………!!?」






その2人のいけ好かない態度の真意に気付いたのは、翌日の朝だった。












<
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ