NOVEL

□★願わくば、その胸の中で
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「っていうか何故にバナナ?!!!」


「「「ビュッティさ-ん!!!ビュッティさ-ん!!!」」」




ボーボボ達はその場でわんわん泣きながらバナナを食べている。



…だから何でバナナ?!!








「もう…;スズさんの泊まってるホテルにちょっと泊まりいくだけでしょ?;…明日の朝には帰ってくるからね」

「「「ほ、ほん"どォ"…?!!」」」



……私、何だか母親みたい。








「本当。―…お鍋にガノフが煮てあるから、夕飯に食べてね」


「「まじで?!!わ〜い!!」」



首領パッチ君と天の助君は万歳をするとバタバタとキッチンへと走って行った。

その場のボーボボや破天荒さん達も謎のバナナの着ぐるみを脱ぎだした。







「気をつけてな、ビュティ」

「大丈夫だよボーボボ。スズさんの宿泊してるホテル、そんなに遠くないし」


「…ま、嬢ちゃんにまともな女友達が出来て良かったじゃねーか」



破天荒さんはそう言って玄関の扉を開けてくれた。







「…じゃあ、行ってくるね」



「「「行ってらっしゃい」」」


















* * * * * * *




「……それはそれは;随分と大変でしたね;」


「うん…、いつものことなんだけどね;」


「いえ、それが既に日常茶飯事化してるのがすごいです…」



「……;」





私はスズさんが淹れてくれた温かなレモンティーを口に運ぶ。
半分位飲んだ自分のコーヒーを指に引っ掛けてスズさんが隣に腰掛けた。

スズさんは左腕を私の肩に回して、抱くように髪を撫でてくれる。



温かい紅茶のせいか、それとも彼女の温もりからか、私の身体はぽかぽかと熱を持った。









「…でも、友達、というのは心外ですね」


「あ…」



少しだけ不機嫌を装ったスズさんは、私を見ずにそう言った。









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