NOVEL

□背徳の情熱
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「おはようございます、破天荒さん」


「…ふぁ……はよ、嬢ちゃん」








欠伸をしながら、破天荒がダイニングにやってくる。

「おっせーぞ破天荒!もう俺ら喰ってっからな!」

「ぁ〜;スイマセンおやびん!寝坊してしまいまして」



ダイニングのテーブルには、ビュティが作った朝食が並べられており、ボーボボや首領パッチ達はそれを美味しそうに口へ運ぶ。




ビュティは、それを見ている時がすごく幸せなんだ、と以前笑顔で話していた。











俺はコーヒーを口へ運ぶ。




「―お、嬢ちゃん。コレ旨い」

「!ホントですか?昨日から煮込んでたスープなんです。自分でも、ちょっと上手く出来たかなって思ってたんで‥嬉しい!」




破天荒は目を細めて、一瞬とても優しい笑みでビュティを見た。


―……………。










「確かに旨いなぁ〜!まぁ、ビュティの料理はどれも旨いがな」


「ふふふ!ありがと。ボーボボ」



「まっ、このパチ美には劣るけどね」


「ハイハイ」




ビュティは、皆の食べ終わった分の皿を下げて洗い始める。

ヘッポコ丸は自分の皿をキッチンに運ぶ。






「ビュティ、手伝うよ」

「ホント?助かるよ、ありがとう」



「―…………」








「ヘッポコ丸」

「え?」



俺は2人の間に割って入る。

「ビュティの手伝いは俺がやる。お前は座っていろ」


「え…でも」



「座っていろ。」




「…………ハイ」








ヘッポコ丸は冷や汗をかいてダイニングへと戻る。

ビュティは小さく笑う。



「クスクス…も―…、お兄ちゃんたら、」



「………………」










ビュティ





好きだよ









* * * * *




天気の良い午前10時。

俺は木陰で読書をしていると、つい先刻まで、側で花を摘んでいた居た筈の愛しい妹が居なくなっていたことに気付いた。









「―………ビュティ?」











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