NOVEL
□Good-morning call
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「―………ふふ…」
そっと顔を近付けて、彼の頬に軽くキスをする。
「―…………」
「―……??!!!!!!」
すると、強く腕を引かれ、私の唇は彼によって塞がれた。
「んっ…っつ―………」
「―………………」
ゆっくりと唇を解放されると、既に開いていたヘッ君の目は、優しく私を映す。
「………もう、…起きてたの?」
「途中からね」
「だったら素直に起きてよ」
「だって、このまま寝たフリしてたらおはようのキスでもしてくれるかな、と思って。―…そしたらビンゴ。寝たフリして正解。」
「………ばか」
にこりと笑う。
その憎めない笑みで。
「―…じゃあ、早く服着てダイニング来てね。朝食、首領パッチくん達に食べられちゃうから」
そう言って、立ち上がろうとした私の腕を引いて、彼は私を後ろから抱き締める。
「っ…ちょっとヘッ君?」
「どういたしまして。」
「??なにが?」
彼は私の首と肩の間に顔を埋める。
少しくすぐったい。
「お礼。ビュティさっき言ったろ?『いつも守ってくれてありがとう』って」
「…聞いてたの。」
…なんだか恥ずかしい。
どこまで聞かれてたのかな。
「…ビュティがあんまり俺の身体触るから、我慢出来なくなっただろ?」
「えっ…?!ヘッ君……」
再びキスをされる。
さっきよりも深くて、頭がクラクラしそうなキス。
「―………………」
「っ………、……おはようのキス、したんだから…もう、起きてよ?」
すると彼は私を抱くと優しくベットに組敷く。
「―……キスだけじゃ足んなくなっちゃった」
「…………ばか。」
おはよう、
いつだって
夢から覚めれば甘い現実
「―………おはよう」
* * * *
「…何かビュティ遅くね?」
「そういえばそうだな」
「……………」
「……………」
「「「ぃ"い"い"??!!!」」」
*fin*