M.L.T.
□about his sister
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ピンポーン──
「ん?誰か来た……」
母は仕事なので、一人でテレビを見てると呼び鈴が鳴った
「はーいはいはい」
今時間は今丁度一時を過ぎた所だった。
何回か返事をしながらガチャリ、と玄関の戸をあけると…
「……えっと…」
「あいか?」
小学校二年生くらいの女の子が、首をキョトンと傾げながらランドセルを背負って立っていた。
何処かで見たことがあるような…
「そうだけど…。お名前は?」
「みう!冨田美羽!」
「………」
相手に目線を合わせるため、中腰で話してたけど、思わずそのまま座り込んでしまうところだった。
「み…美羽ちゃんは…なんで此処に来たの…かな?」
真顔になりそうなのを必死で耐えて、ひきつっているであろう笑顔を向けながら訊ねた。
「泰兄が、アイツなら暇だろうからお兄ちゃんの代わりに遊んでもらえ、って」
「………」
あんにゃろう…
「と、とりあえず入って」
美羽ちゃんは悪くない。
全てはあのシスコン野郎が悪いんだ。
全責任を泰希に乗せて、ニッコリと笑いながら美羽ちゃんを家へ招き入れた。