M.L.T.
□about his sister
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「で、私はどうしたらいいのかな…?」
まぁ泰希の言ってる事も間違って無くて、今日は部活が無いから超暇です。
そこらへんムカつくんですよね。
リビングのテーブルの前にちょこんと座り、テレビに釘付けの彼女に、オレンジジュースを出しながら聞いてみた。
「美羽を泰兄が帰ってくるまでみてて欲しいんだよ、泰兄は過保護だから、美羽を一人にしたくないの」
オレンジジュースの入ったコップを両手で持ち、ジィッと眺めながら呟く美羽ちゃん。
思わず抱き締めたくなるね。うん。
「美羽ちゃん、すっごいしっかりしてるね」
「へへっ、兄が二人とも頼りないから」
ああ、そっかそっか。
それから暫くテレビを見ながら談笑してると、また呼び鈴が鳴った。
美羽ちゃんが来て、二時間程経った時の事だった。
「うちの子引き取りにきましたぁー」
「お前に美羽ちゃんを育てる資格は無い。帰れ」
学ランの前ボタンは全開で、やる気の無い顔、無駄に鋭い目付き。
……勿体無い!!
お前に美羽ちゃんは勿体無い!!
「あっ!!泰兄!!」
様子を伺いに来たのか、泰希を見つけた美羽ちゃんは可愛らしい足音を発てながら泰希に駆け寄ってそのまま抱き着いた。
「おーよしよし。この馬鹿に何も変な事されなかったかー?美羽ー」
「こっち見て勝ち誇った顔しながら言うなよ宇宙人」
「おまっ、美羽の前で変な事言うなよな!」
「泰兄っ!あいか優しかったよ?」
「そーかそーかぁ、良かったなぁ美羽ー。はっ、良かったな巨人」
イラッ。
「あっ、美羽ランドセル取ってくるね」
「おうっ」
美羽ちゃんの姿がリビングへ見えなくなるまで終始ニヤニヤニヤニヤ…
「シスコンロリコン変態」
「黙れ。お前も大概ロリコンじゃねぇか」
「ちっ、違うしっ!」
そしてこの態度の変わり様っ!!