桃組短編
□チョコに思いを
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「ゆーきっ!!ハッピーバレンタインっ!」
「お、ありがとう」
そう言って祐喜は微笑みながらチョコを受け取った。余計な一言付け加えて・・・
「俺なんかにあげていいの?」
「・・・私の作ったチョコはいらないと?」
「ちっちがっ!!」
「あはは!慌てすぎー」
そう言って笑い飛ばす。でも、祐喜の言いたいことは分かる。ぶっちゃけてしまうと私は、祐喜の友達の高猿寺咲羽くんが好きだ。うん、俗に言う一目惚れと言うのがきっかけだけど・・・
咲羽くんとは祐喜を通して何回かしか喋ったことが無い。昼休みを一緒に過ごせればいいけど、私にも友好関係と言うものがあって、普段は巴ちゃんとご飯を食べている。
うん、でもね。
確かにね作ったよ、持って来たよ、駄目もとで、貰ってくれるかな?みたいな考えで。
でも、良く考えたら咲羽くんはたくさんチョコ貰ってそう。
「気になる?」
「・・・そりゃあ」
「だと、思った!」
そう言って祐喜は笑った。どうしたのか良く分からないけど、今は祐喜の考えてることが全く分からない。