basara

□鬼ごっこ
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「あぁ、ななしじゃないか」

そう言って挨拶をしてくれてるのは婆沙羅学園のクラスメイト、かすがだ。

「おはよう、かすが!」

私もへらりと挨拶を返す。

こういった普通の日常風景って凄く良いと思う。

(やっぱり平和が一番だなぁ…)

と物思いに耽っていると

「ななしー!!
Good morning!」

そんな叫び声と共に今日の私の平和タイムが終了した。

向こうから凄い速さで走ってくるのは同じクラスの伊達政宗。

なんて形相で走ってんだよ。
普通にこっち来いよ。

なんかいつも変な言葉で話してる人。

片倉先生といつも一緒にいて、悪さする度に廊下に正座させられてる。
それが彼の印象だ。

すると政宗の姿が急に消えていた。
…地面に転んでいた。

朝っぱらからあのスピードのまま地面に豪快顔面スライディングしたそんな彼の足元には

大量のオクラが

……うん。
オクラぬるぬるするもんね。

すると曲がり角からこのオクラ事件の犯人と思われる人物が出てきた。

「…ふん、この程度の策にはまるとは…。愚かな」

生徒会長の毛利元就。
別名オクラの王子様。
食べ物を粗末にするな。

「shit!っの野郎…!」

いつの間にか復活していた政宗(オクラ付いてる)が再び走ってくる。

…こちらに向かって。


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