basara
□これからも 白
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今日は大晦日だ。
私もちゃっかり一国の主なので、自分の城にいてもいいのだが、せっかくなので久しぶりに豊臣軍に遊びに行くことにした。
いつ見ても大きい大阪城に入る。
長い廊下を歩けばこの城の主、秀吉に会った。
「これは…珍しいな、須藤のななしか」
『あ、秀吉。久しぶり!今年はいろいろありがとうね』
「うむ、ななしとの戦は誠良きものであった」
他愛の無い会話をすると、つい時間が経つのも忘れてしまう。
「…してななしよ、今宵は誰かに用があったのではないか?だから来たのだろう」
ふっと笑う秀吉。
やはり何でもお見通しなんだなあと思った。
私は用のある、あの人の部屋の前に立つ。
「…半兵衛?」
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