basara

□復讐ごっこ
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『っ…』


あちらこちらで上がる狼煙。むせ返る様な血の臭い。

ななしは伊達軍と連合しての戦をしていた。
腕には自信があった。体力にも。
だが背後に目がいかずに、不意打ちでかすり傷を負ってしまった。


「ななし様!」
『大丈夫、気にしないで』
「しかし…」
『これくらい平気。今は戦に集中するのみだよ』
「はっ!」


そうだ。私の失態で皆に迷惑は掛けられない。
ましてや、これは須藤だけの問題では無いのだ。



「Ha!そっちは順調か?」
『政宗…』

ななしが悪戦苦闘していると、その連合相手がやって来た。

「Ah?どうした。そんな顔して」
『え、いや、別に』
「お前、なんか隠して……!…おい。右肩、見せてみな」

ぐっと腕を引かれ政宗に肩を見せる体制になる。

傷を見た瞬間。政宗の目付きが、雰囲気が、一転した。


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