貰捧・記念小説
□ネリネ
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飴唄様の琥珀様より
相互記念で貰いました★
部屋は甘い香りに包まれていた。
「・・?」
まだ眠そうな目をこじ開けて、
腰や下半身の激痛に耐えて何とか立ち上がった。
彼との激しい情事を済ませた後だった。
ベットシーツは変えてあるし、体もきれいになっている。
こーゆうところには手を抜かない彼は優しい人だった。
しかし、いざ…となると僕が泣き出して目を
真っ赤にしてもなお、
激しく突いてくる。
なんてひどい人なんだ。
そう思った。
翌日にはそんな思い消えているけれど。
「ディーノ・・?」
いつもならベット際にいる彼がいないのは
・・心さびしかった
孤独を忘れていた僕には、
辛くて。
「ディーノ?・・・ディーノ!」
激痛のせいで歩くことさえままならない。
明日、
学校休もうかな・・。
そんな時、玄関のドアの開く音がした。
そこから来た匂いで、
異変に思った部屋のにおいはディーノの香水の匂いだと分かった。
ディーノには似合わない匂いだけど。
落ち着く。
そういうところは似合うのかな?
「お!恭弥起きたか!」
威勢よく帰ってきた彼が何をするつもりなんてわからない。
「・・おかえり
・・なに、してたの?」
僕が珍しく、彼に興味を持った。
そんな驚きな目も合わせて、
彼はにかっと笑った。
「買い物♪」
「なに、買いに・・?」
「それーは・・これだ!」
彼が手にしていたのは花だった。
「・・なんで?」
「これは・・『ネリネ』っていう花なんだけど」
甘い匂いはこの花に似合う気がする。
「綺麗だね」
赤やピンク、白もある。
光にあたるたびに光沢を奏でる『ネリネ』は可憐で美しかった。
いくつかの花が、一つの茎につながり、大きく開いているようだ。
「別名、ダイヤモンド・リリーっていうんだ」
「・・へぇ」
「でさ、俺・・しばらく仕事があるから…こっちに来る余裕ねーんだ」
「うん・・」
「だから、『また会う日を楽しみに』」
「あたりまえじゃない・・?」
照れながらも、また会える。と恭弥は想っている。
それがうれしい。
おれがもしも死んだらなんて考えない。
「じゃーなー」
「うん、仕事…がんばって」
「おう!」
恭弥の額に口づけをし、イタリア行きの飛行機に向かった。
「さて、意味がわかるかな・・」
それは・・呟きにも満たされないほどの小さい声だった。
ディーノが帰った後、僕は暫く使っていなかったパソコンを開いた。
ほこりかぶっていて、なんだか開けるのが嫌だったけれど。
きになった。
彼がこの花を買ってきた理由が。
検索した文字は、『ネリネ』
「花言葉…「また会う日を楽しみに」・・か」
そういうことか。
…嬉しかったなんて、絶対に言いたくない。
でも、楽しみにしてるよ?
またなんて無い…なんて、思わない。
ディーノ。
貴方を信じてる。
*あとがき
飴唄様の管理人琥珀様、相互記念ありがとうございます!
すごく素敵な小説です♪
いつか私もこんな素敵な小説書いてみたいです…
やっぱりディノヒバっていいですよね!
今骸雲よりディノヒバにはまりぎみです。
本当にありがとうございました!!!
最後までお読みいただきありがとうございました!
20090902