貰捧・記念小説

□好きだからわかるんだよ
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好きだからわかるんだよ
(切甘)



2009.DH様へ提出します!
2009.DH様企画Thank you








「恭弥ー!会いたかったーー!!」




ディーノが応接室でいつも通りに仕事をしている雲雀に抱きつこうとする


が、それは雲雀の手によって阻止されてしまった。




「うるさいんだけど…」

「いーじゃねーか…
久しぶりなんだし」


「仕事の邪魔。
それに僕には関係ないから」



「恭弥は会いたく無かったのかよ…?」





オレは少しムスッとしながら聞いてみた




「会いたく無かったよ。あなたになんか」





当然。というふうにハッキリ言われて今度は声のトーンを少し下げて聞いてみた





「………じゃあ寂しくなかった?」




「寂しいわけないじゃない。
弱虫なあなたと一緒にしないで」





そんなはずがない。

恋人と数ヶ月会えずにいて寂しくないほうがどうかしてる、



恭弥は素直に『会いたかった』とか『寂しかった』とかは言えない性格だからしょうがないとは思う…




でもここまでサラリと言われるとさすがのオレでも傷つく…


それに思ってもいない言葉や感情とかが色々オレのなかでぐるぐるとしていた





「そうかよ…」

「……」




「じゃあ可愛い弟分のツナのとこにでも行こうかな、」






恭弥の反応が気になりわざとらしく聞いてみる



恭弥は何も言わなかったが顔を上げオレの方をみた





「ツナは素直で優しいし恭弥とちがってオレに会いたがってるしな」



「…………」



「それにツナは…」

「…ッ、うるさい…!!
それなら早く行けばいいでしょッ!」


「…あーそーかよ。
言われなくても行くから」


「………」


「…じゃあな。」





応接室を出て少し強めにドアを閉めた。



放課後の静か過ぎる廊下を一人歩く




外を見ればいつ降りだしたのかパラパラと雨が降っていた






「はぁ…」




誰も聞く相手がいないのにため息をつく





「何やってんだよ…オレは、」




恭弥が素直に話せないことぐらい知ってたはずなのに…



勢いで思ってもない行動をしてしまった




きっと恭弥を傷つけてしまった─






そんな事を考えているとオレはツナの家の玄関に立っていた




どうしようか悩んでいるとガチャッと扉の開く音がしてツナとリボーンがタイミングよく…いや、悪いのか?顔をだした





「ディーノさん!?」


「………」

「どうしたんですか!?
ビショビショじゃないですか!!」




「…あぁ、ちょっとな…」


「とにかく中に…「おい、へなちょこ」





「リボーン…」

「今頃悲しんでるじゃねぇねのか?」




「………」

「早く戻ってやらなくていいのか?」



「……ッ、オレやっぱり戻るわ!!」



「早く行ってやれ。バカップルが」


「あぁ!サンキューな、リボーン!!」







オレは応接室に急いだ。
道に出来た水溜まりも気にせずに、ただ早く恭弥のところに─




降っていた雨もいつのまにかやんで雲の間から光が射していた









「恭弥…!!」




恭弥はいつもの椅子に座っていたが部屋に背を向け窓の方を向いていた。







「………」




恭弥からの返事はなかった



「恭弥…あのさ、」

「来ないで!!」




気のせいか恭弥の声がかすれていた気がした…





「恭弥…さっきはゴメン、
会いたく無いって言われてカッとして…」





オレは恭弥のもとに近寄った。



椅子の上で膝を抱えて三角座りをして膝に顔をうずめていた




「恭弥、顔見せて?」





「…ヤダ」



「お願いだから顔上げて?
顔みせて…」






「………、」



少しすると恭弥は顔を上げてくれた、



顔を見ると、泣いていたのか目を赤く腫らし漆黒の瞳が揺れていた…



オレは胸が痛くなった…


手を伸ばし恭弥の目尻に少したまった涙を拭ってやった。



触れた瞬間に恭弥の身体が強ばったのをオレは見逃さなかった、




「恭弥…ゴメン、ホントにゴメン…」




オレは前からそっと恭弥を抱き締めた。




「ディーノ…」

「なんだ?」





「…ごめんなさい、」


「え?」



「僕、本当はディーノに会いたかった…

本当は、すごく寂しかった…」

「恭弥…」




「ごめ、なさ…い
僕のこと…嫌いに、ならないで…」



恭弥は涙を堪えているようだった。


そんな恭弥を見てるとまた胸がチクっと痛んだ…





「嫌いにならないよ、ずっと恭弥のそばにいるから…
だから泣かないで、」


「泣いてないッ…」


「うん、いつもの恭弥だ!」


「なにそれ…」

「いつも通りのカッコいい恭弥ってこと♪」



「違う、僕のこと全部知ってるみたいな言い方…」

「わかるぜ?
恭弥の考えてることも、気持ちも全て」



「なんでさ…?」


「そりゃあ恭弥のことが好きだからさ」


「意味分かんないよ…」



「恭弥のこと好きだから、愛してるから、全部分かるんだよ」

「バカみたい…」


「それでもいいよ、恭弥のそばにいれるなら…ずっと一緒にいられるのなら。」








好きだからわかるんだよ、君の全てが
(これからも2人で時を刻もう)




fin...










あとがき



〆切間に合ったー!
2009.DH様に提出します、
素敵な企画ありがとうございました(*^▽^)

この企画を発見した時に参加しなくては!と思いました←


なのにこんな駄文ですみません(*p_q)
DH好きなのに、うまく書けない…


この話の雲雀さん視点書こうか迷い中(-_-;)


最後までお読みいただきありがとうございました!






20091201
 

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