貰捧・記念小説

□心をひらけば
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心をひらけば



5555HIT*渚様へ
リクエストthanks











何故だろう…
最近イライラすることが多いような気がする、

いくら群を咬み殺してもイライラはおさまらないし、仕事もはかどらない…



だから仕事もたまる一方で余計にイライラする。








「──…以上です。」








草壁の報告が終わっても部屋から出ていかず、僕は視線を感じていた






「…何?」

「大丈夫ですか?少し休まれてはいかがでしょうか?最近お疲れの様で…」





「…そうだね…、少し休むよ」



「わかりました─」








「どうぞ、紅茶です」


「………」



僕はそれを無言で受け取り、ティーカップに口をつけた





「そういえば、最近彼を見かけていませんね…」



「………」



「それでは失礼します。」






草壁の言った『彼』とは『六道骸』のことだ。




前までは毎日の様に此処、応接室に来ていたのに…
この頃は来なくなった


それと同時にウザイ程の毎日きていたメールや電話もこない。






僕はジーと滅多に使わない携帯を見つめてみた、

でもいくら見つめたって電話やメールがくるわけじゃない…





電話帳を開き骸の電話番号をだす。

親指に力を少し加えるだけなのに、…それすらも出来ない。



いつから僕はこんなに弱く臆病な人間になってしまったんだろう…






「はぁ…」




少し冷めた紅茶に視線を移した…




今思えば僕から骸に電話をかけたことなんて片手で数えられるくらいで…


いつもいつも骸からかけてきてくれるから、僕からかける必要なんてなかったから

なんて只の言い訳かもしれないけど、








「骸…」




僕は携帯を閉じた。

こんな性格だから余計に自分から電話ができなくて…

電話をかけたとしても骸が出てくれなかったら余計に辛くなるだけだし、もし骸がでてくれたとしても『別れよう』なんて言われたら…、

それを考えただけで胸が苦しくなった



そう、所詮自分が怖いだけだ。







骸がどうして僕を選んでくれたのかもわからない…

こんな自分勝手で我が儘な僕のどこがいいのか…、










やっぱり電話しよう。

こんなんじゃダメだ、
まだ不安なこともあるけど…


ちゃんとしなくちゃいけない、そんな気がするから




もう一度骸の電話番号をだし目を瞑り深く息を吐く…

よし。







プルルルル─


『はい』





「骸…?」

『はい、どうしましたか?』



「………」


『雲雀君?』



「どうして来てくれないの?」


『え?』

「僕のこともう嫌いになっちゃったの?」





僕は何を言っているの?


久しぶりに骸の声を聞いて安心感がした。でも、それと同時に不安も感じた…


こんなことを聞きたかったわけじゃない。





「ねぇ、骸…どうして、」

『………』




「僕なんて我が儘だし…いつも骸に迷惑かけてばっかりで、」




『雲雀君…』



「可笑しいよね。君に、こんな僕を愛してほしいだなんて…本当、馬鹿みたいだよ」

『愛してます』



「え…?」


『愛してますよ、雲雀君』


「何で…」


『理由は…雲雀君だからです。』

「…理由になってない
でも何で来てくれなかったの?」

『雲雀君が言ったからです』


「何を…?」

『もう二度と来るな、電話もメールもうざいからするな。と』


「そんなの…」



本気で言ったわけじゃない

ただの照れ隠しみたいなもの、本当は骸が来てくれるのを毎日楽しみに待ってる僕がいる…





『寂しかったですか?』

「……………うん」


『今僕にどうして欲しいですか?』




「会いたいよ…骸。」


『僕もです』

「じゃあ来てよ…」

『はい、…今応接室の前です。』


「え?」

『この扉を開けていただけますか?』



僕は椅子から離れて扉のほうに向かった…


扉に手をかけた、
早く骸に会いたいのに…
でもまだ開ける勇気がない。





「雲雀君…?」




僕が開けれずにいると、不意に扉の向こう側から声がした。



「骸…」


「一緒に開けまょうか」

「………」




骸はこんな時まで優しい…



「じゃあ開けますよ…」

「うん…」



─ガラッ…







扉が開き顔を上げれば骸がいて…


思わず抱きついてしまった



「骸……」


「おやおや、可愛いことをしてくれますね…」




骸も腕を僕の背中にまわしてきて、抱き締めてくれた…



久しぶりに感じる骸の心地好い体温と骸の優しい匂いに包まれた。






暫くすると骸の片手が僕の髪を撫でてきた





顔をあげ、骸を見つめるとと骸がキスをしてきた



「ん…」


「雲雀君の唇は柔らかいですね…」


「…変態」


「クフフ…ありがとうございます、」




そして僕たちは何度も啄む様なキスを繰り返した、

今までの会えなかった時間をうめる様に…














心をひらけば世界はきっと変わるから
(恐がらずに)(心の扉をひらいて)



fin...










あとがき



やっと完成しました…
お待たせしました渚様!
ギリギリ年内ですね(^^;)


「可笑しいよね。君に、こんな僕を愛してほしいだなんて…本当、馬鹿みたいだよ」
このセリフを入れてみたのですが…
こんなにいいセリフなのに良さを引き出せてない!!
すみません、こんなに素敵なのに私の駄文がこのセリフを汚している!



骸がどうして雲雀さんに会いに行かなかったかは迷宮入り←

はじめは雲雀さん絡みの用事か、雲雀さんに電話して欲しかったからとか…
色々あったんですがね。


今となってはどうでもいい裏設定…



そしてこんな駄文で申し訳ないッ!
気に入っていただけると跳んで喜びます(*^▽^)



渚様のみお持ち帰りOKです!
(報告は自由ですが、していただけますとありがたいです☆)




最後までお読みいただきありがとうございました!






20091228

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