貰捧・記念小説

□Mi sono innamorata di te a prima vista
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Mi sono innamorata di te a prima vista

※オリジナルのファミリー、女性キャラがでてきます



10000Hit、1周年記念*夜桜様・雪桜様へ
企画参加ありがとうございます









『ボンゴレ霧の守護者の結婚が決まったらしい』







それは骸から直接聞いたのではなく、ある任務先の近くのバーで偶々隣にいた何処の誰かも知らない奴に聞いた



只の噂じゃないの?と聞いたら何処のファミリーの令嬢だとか色々教えてくれた…



そのファミリーはボンゴレと同盟関係にありキャバッローネ程でもないが長く付き合いが続いており大きな取り引きだってある

そこのボスの一人娘、アーシェが骸のことを気に入っていたことも知っていたが骸のことだからどうせまた相手にしないんだろうなと思っていた…





今はその話を聞いた場所での任務も終えてボンゴレの屋敷、自分の部屋のベットでうつ伏せになっている
その話を聞いた時凄くショックだった…
勿論骸がいつか誰かと結婚することぐらいわかっていたけど─、



僕と骸の関係はボンゴレの幹部只それだけだ
それ以下でもそれ以上でもない。

骸が僕に対する特別な感情なんて無いのも知っているが僕にはあった
いつからか骸を目で追いかけるようになっていた
目があったらいつも優しく微笑んでどうしたんですか?と言ってそばに来てくれた。






─ブブブブブブ…

─ブブブブブブ…




電話だ…
(任務先から帰ったばかりでまだマナーモードにしてある)
今は誰とも話をしたくない気分なのに、
急用だといけないので携帯を手にとり電話の相手を確認する





着信中『骸』





確認してみたらよりによって今一番会いたくない人だった


しばらくすると携帯はなりやんだがまた携帯がなった
それも出ないでいると今度はメールが来た


メールでなら話ができる気がするので内容を確認する


【まだ任務先から帰ってきてないのですか?】


【もう帰ってきてる】





【任務お疲れ様です。今回、戦闘などはしないと聞いておりましたが怪我などはしていませんか?】


【してない】



【電話に出なかったので心配しましたよ…こちらも今日の夕方くらいには帰れそうです。今忙しいのですか?】


【別に】



【なら電話してもよろしいですか?雲雀くんの声が聞きたいです】



婚約者がいるくせに…


【やだ】


【どうしてですか?】






【骸にとって僕ってなんなの?】



【なんですか急に?雲雀くんは僕にとって大切なひとですよ】



【嘘つかないで】


【ほんとにどうしたんですか?】





【今どこにいるの】



【アーシェのところですがもうすぐかえれそうです。】







【アーシェと結婚するんだって?おめでとう】



最後は一方的にメールを送って電源を切った


もう嫌だ
何もかもが




自分のおもいなんて口に出来るわけがない。
男同士だし、伝えたとしても骸が僕なんか相手にする訳がない



伝えてこの今の関係が壊れる事が一番怖い…


















─コンコン


「雲雀くんいますか?」





あぁ…骸が帰ってきたんだ
僕はいつの間にか寝てしまっていたらしい



窓から外を見て大体の時間を確認したら外は真っ暗だった

夕方には帰れると行っていたのに…


晴れていて月が綺麗だ
この部屋も月の光に照らされていて少し明るい
僕の心の中はこんなに曇っているというのに…





「入りますよ」





「………」




「雲雀くん?…起きてるじゃないですか」



骸が雲雀の側によりねむっているのか確認した




「…何の用?」


「いえ、特には…ホットミルク作ってきたんでどうぞ」



「いらない…」



骸の手には2つのカップが握られていた

骸の作ったホットミルク、僕はそれが大好きだった
僕が眠れない日はよく作ってくれた




「雲雀くん、ただいま」




「違う」


「え?」



「骸の帰ってくる場所は此処じゃない」


「僕の帰ってくる所は此処ですよ」




「今はそうでも…アーシェが!!」


「僕の帰る場所はここです。僕の帰る場所は僕が決めます」




「…………」



滅多に見ない、骸は真剣な表情で言ったので僕は何も言い返せなかった





「僕の帰る場所は此処、雲雀くんのところです」




「なん…で、なんでそんなこと言うの…」



遂に涙が出そうになった



「まだわからないんですか?」



「………」


「雲雀くんは鋭いところもありますけどこういうことには疎いですからね」



「…どういう意味」



「今はわからないならいいです。いつか分かりますから」



「………?」



「今はその時ではありません。僕はロマンチストですからね、時も場所も完璧にしてからです」



「ねぇ、」





「あぁそれと、僕は結婚なんてしませんよ」






「…え?」


「どうも僕がアーシェのところに行っているのでそういう噂が流れてるみたいです
でも違いますから心配しないで下さい」




「別に心配なんか!!」



雲雀は布団にくるまっていたが飛び起きて骸の方を見た






「クフフ…素直じゃないですね」



「……」



「それに僕にはもう心に決めた人がいますので…」






「そう、なんだ…」



「えぇ。その人はとても美人で可愛くて、強気で素直じゃないところもありますがそんなところも可愛くて大好きですよ」






鼻がツンとした
泣きそうだ

アーシェとの結婚が只の噂で安心してたのに…






「雲雀くん…」




骸はベッドにいる雲雀のところまで行き抱き締めた

そして頬やおでこ、目にキスをおとした





「ん…」



それから唇に優しくキスをした
何度も何度も触れるだけの優しいキスを…










「今夜は雲雀くんの部屋で眠っていいですか?」



「…いいよ」





なんだか気まずくなり骸が持ってきてくれたホットミルクに視線を移した

骸がきた時からは大分時間もたっていて少し冷めてしまったようだ




「冷めてしまいましたね…」


「うん…」



「僕のホットミルクを飲みますか?こっちの方が温かいと思います」




骸は僕が猫舌なのを知っているから僕の分はわざわざあまり熱くないのをいつも持ってきてくれる





「………ありがと」


「クフフ、どういたしまして」




骸は微笑んでミルクの入ったカップを渡してくれた



それを一口飲むとやっぱり少し冷めてしまっているがほんのり温かかった


とても甘くて優しい味がした…












Mi sono innamorata di te a prima vista
(片思い?)(両思い?)




fin...










あとがき



すみません…
あまり切甘じゃないですね(・ω・`)


切甘になりきれなかった骸→←雲みたいな…

《Mi sono innamorata di te a prima vista》
タイトルのこれは『一目惚れでした』という意味のイタリア語です(^^)



夜桜様&雪桜様のみお持ち帰りOKです☆



最後までお読みいただきありがとうございました!






20101122
 

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