短編

□そうだ、ファミレスへ行こう!
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そうだ、ファミレスへ行こう!
(甘、ギャグ)






もう生徒は、遅くまで部活で残っている生徒もみんな帰ったであろう時間帯、僕はまだ仕事をしていた


ディーノが今日の4時くらいに日本に来ると連絡を受けていたのでそれまでには終わらせようとしていたのに今日に限って仕事が追加、追加の繰り返しでこんか遅くになってしまった。



「は、終わった…」

「お!終わったのか?」




独り言を呟けば帰ってくるはずのない返事が帰ってきた




「まだいたの…」

「なッ…!いるにきまってるだろ!可愛い恋人を置いて帰るわけねぇだろ〜」

「今日はやけに静かだったね」

「無視かよ…」



「ねぇ…」

「あぁ、部下がこの日本の雑誌読んでてな、借りてきたんだ」




僕はディーノが差し出した雑誌を受け取って適当にページをペラペラとめくった



「オレここに行ってみてぇ!!」

「何…?ファミリーレストラン?」



ディーノが鳶色の瞳をキラキラさせて僕を見てきた


指差すところを見てみると『ファミリーレストラン』と書いてあった
所謂ファミレスだ。
でもディーノが指を指した店は最近安くて美味しいと話題の所だ。


それにしても何故急にこんなところに行きたがるんだろう…
毎日シェフが作った豪華なものばかり食べてるくせに
…まさかファミレスに行ったことがないのだろうか、





「貸し切り」

「え?」


「貸し切りにしてくれるなら行ってあげないこともないよ…」



「…!!」



あの人は急に立ち上がって応接室の扉をあけた
開けるとそこにはあの人の側にいつもいる黒服の眼鏡がたっていた…
毎日こんなへなちょこの世話をして大変だろう…


「ロマーリオ!!今すぐこの店を貸しきってくれ!」


「………ボス…それは難しいと思うぜ?」

「な…なんでだよ…」


「今からじゃ客も大勢いるだろうし今日は絶対に無理だな。貸しきれたとしてもだいぶ先になるだろうな…」



「…そんな〜、…きょーや〜」


ディーノが振り替えって僕を見た
そんな目で僕を見ないで欲しい!



「ボス…まぁでも今からじゃなくていいのなら貸し切れるかもな」


「ど…どういうことだ!ロマーリオ!」



「…まぁ落ち着けって坊っちゃん」


「あ…あぁ」


あ、今『坊っちゃん』って言った



「遅くなってでもいいのなら閉店時間後に貸し切ればいいさ、それなら大丈夫なんじゃねぇのか?」


「おぉ!さすがロマーリオ…!!」


「じゃこっちでやっとくから、時間に迎えに来るからな」

「ありがとな、ロマーリオ!」


「恭弥、後はボスを頼むぞ」



そう言って部下は行ってしまった。
2、3歩歩いて煙草を取り出したが『おっ、ここは禁煙だったな』と言って煙草をスーツにしまっていた
本当に優秀な部下だ。





「ねぇ…お腹すいたんだけど」

「そうだな…まだ時間あるしな」



「…話、聞いてんの?」

「おっとッ」


「ねぇヤろうよ…」

「な、急に…!まぁ嬉しいけど…恭弥、大胆になったな」

「そういう意味じゃないよ種馬」

「はいはい、屋上行こうな?じゃねぇとここは狭すぎる」

「…今日こそ咬み殺す…」








そうだ、ファミレスへ行こう!一度行ってみたかったんだ!
(まぁ、)(お前としか行かねぇけど)




fin...










あとがき



ファミレスへ行くまでのお話

後編はいよいよファミレスでのお話!



最後までお読みいただきありがとうございました!






20100702
 

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