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□たまには…
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たまには…
(甘)



『風邪薬』の続編になります、
先に『風邪薬』を読む事をおすすめします。







「……ケホッ、」

「恭弥…?もしかして、風邪か?」



「違う、…と思う」

「でも…」

「………」




そういえば…

なんだか今日少し顔が赤い気がする。

呼吸も少しあらくて…





─コツッ




「…!!」

「やっぱ熱あるじゃねーか!
スゲェ熱いぞ恭弥…!」



ディーノが雲雀におでこをくっつけて言う




─ドンッ




「…〜いってぇッ〜!
急に何すんだよー!」

「だって、それはあなたがッ……ぁ…、」




急に立ったせいかめまいがし、雲雀は倒れそうになる…




「…恭弥…!!」

「…ッ…!」





「ッと…セーフだな…」

「…は、ぁ…はぁ…」




オレは倒れる恭弥を支えて顔をのぞきこむ


そして見えた顔はさっきよりも赤く染まり、呼吸も苦しそうだった…




「恭弥!?…大丈夫か!?」


「ん…、大…丈夫」

「どうみても大丈夫じゃねーだろ!
ロマーリオッ!恭弥を病院に…ッ……?」



ディーノは雲雀を見下ろすと
雲雀はディーノの服の裾を引っ張り何か言いたそうな顔をしていた




「病院…はぁ、行かない、仕事…まだ残って…はぁ」

「そんな体じゃ無理だろ!
とにかくソファーに…」




ディーノは雲雀をソファーにおろし寝かせた




「薬、そこの棚の中…とって…あと水も、」

「わかったから…もうしゃべんな」




恭弥はいつも無理してるような気がする。
辛くても何も言わずに我慢してる



たまには素直に甘えて欲しい
辛い時は辛い、痛い時は痛い、嬉しい時は嬉しい。




まだ中学生なのにどこか大人っぽくて…でもやっぱりまだ中学生でまだ子供っぽいとこもある。



好きな食べ物がハンバーグとか…

まぁそういうギャップがすげぇいいんだけど…!





「ん、ちょっと口開けて。」

「なん…で」

「薬飲ませるから」

「や、自分で飲める…」

「ダメ。恭弥病人だろ?
それに、オレが飲ませたいの」

「…イヤ」



「ほら、こっち向いて…」



「ん…!ぅ…」




オレはこの前恭弥にしてもらったように口づけ薬を飲ませた。




「…ッ、はぁ…はぁ…」



そっとまるっこい頭をなぜてなった



「いいこいいこ」

「…子供扱いしないで」

「恭弥はまだ子供だろ?
だから無理すんなッ!」

「子供じゃない…」

「それとちゃんと辛い時は辛いって言えよ。」


「…も、寝る」

「そうだな、ゆっくり休めよ…」




目を閉じすぐに眠ってしまった恭弥の額にキスをおとす…





「Buonanotte 恭弥…」








たまには…甘えてくれたって
(素直に甘えて欲しいんだ!)




fin...










あとがき



たまにはディーノに弱みをみせたりして欲しいです…



最後までお読みいただきありがとうございました!







20090815
 

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