妄想文
□【アレ神】気持ち
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「神田は、僕の事をどう想っていますか?」
人の気配がなく薄暗い廊下で、アレンは漆黒の絹の様な髪を少し手に取り、軽く唇によせながら聞いた。
神田はアレンの手を振り払うと
「貴様の事など、何とも想ってねぇ。」
そう言い、立ち去ろうとした。
不意に、グイッ!っと肩を引き寄せられたかと思うと、ドンッ!っと背を壁に押しつけられた。
「っつ!なにすんだ!」
神田はアレンを睨み付けながら怒鳴った。
目の前にはアレンの真剣な顔。
「僕は神田の事、好きですよ」
意味がわからなかった。
もやしが俺の事を好き?
男同士だぞ?
突然の告白に驚きを隠せない。
「はぁ?何言ってんだテメェ。
気持ち悪ぃ事言ってんじゃねぇよ。」
「っ…気持ち、悪い?」
アレンの顔に悲しみと怒りが混じり合う。
なおも神田は
「あぁ、気持ち悪ぃな。男同士で何言ってやがる。」
その言葉を聞いたとたん、アレンは少し微笑みながら
「…男同士…だから、いけないんですか?」
「当たり前だ。男同士で付き合うなんて頭おかしいんじゃねぇのか?」
神田は視線をアレンから外し、腕を振り払うと団服を整え部屋に戻った。