妄想文
□【アレ神】梵字
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「神田、神田はお寺の子なんですか?」
ガタンッ!
突拍子もない事を言いだすアレンに驚いた神田はずっこけた。
どうやらラビにバカな事を聞いたらしい。
「だって、その胸の文字、お寺に書いてあるやつですよね?」
確かにそうだが…いや、俺も寺にある文字なんてよく見ないからわからないが…。
似たような文字は確かにあるな。
「お前はどうしてそぅ単純なんだ…。」
キョトンとした顔をしてやがる。
何か言いたそうだ。
っ、くそ。
チラチラこっちを見てんじゃねぇよ。
「なんだよ。」
「…別に。」
別にじゃねぇ。
気になるじゃねぇか…。
「んだよ、言いたい事があるならはっきり言え!」
急に大声で怒鳴った俺を見てモヤシが驚いた顔してやがる。
あ、え、ちょ…涙ぐんできやがった!
「…チッ、悪かったよ。何か言いてぇんだろ?
さっさと言え。」
アレンは涙をグイッと拭った。
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