妄想文

□【アレ神】先生、治して下さい。
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「次、入れ。」

「失礼します。」

「今日はどうした?」

「・・・。」

「おい、どうし…」



急に顔を上げるアレン。
神田の目をジッと見つめる。



「先生はどんな病気でも治してくれるんですか?」

「あぁ?まぁ、あらかたなモンなら。」

「じゃあ僕の病気も治してくれます?」



いつになく真剣な顔のアレン。


そんなに重い病なのか…?



「…症状は?」

「胸が、苦しいんです…」



胸が苦しい!?
心臓の病気か!



「今もか?」

「はい。すごくドキドキして…」



動悸が激しい。
なんだ、原因はなんなんだ!



「それの原因について思い当たる事はないか?」

「…あり、ます。」

「なんだ、言ってみろ!」

「でも…」



なんだ、なんなんだ、コイツの病気の原因は!



「はっきり言え!」

「僕、解決法も知ってるんです…。
それには先生の協力が必要なんですが…」



アレンの言葉に神田は二つ返事で承諾した。
アレンがニヤリと笑った事には気付かずに。



「で、なんだ?」

「僕、先生の事を考えると胸が苦しくなるんです。」



お…俺のせいだったのか!?



「な…っ、なぜだ…っ!」

「解決法は…」



アレンは神田の髪をさらりと撫で



「先生が僕のものになってくれれば、いいんです。」



・・・?
は?
コイツは何を…。



「先生、そんな目をしちゃって…。
僕を誘ってるんですか?」

「違…っ」

「それより」



アレンは、ニコッと黒い微笑みを…。
なぜか、アレンから目をそらせない…。



「あ……っ、」



唇が触れた…



「さ、先生。僕の病気…治して下さい。」



一生かけて、治してくださいね…。









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