妄想文
□ミニマム三つ巴
2ページ/7ページ
「で、なんさ?ユウ」
神田の部屋に戻り、ラビは椅子に腰掛け聞いた。
「いや、もやしにプレゼントをやろうと思ってな」
「…(οдО;)」
え、嘘…。嘘だ…!
ユウがアレンにプレゼント!?
そんなの…
「なんだその顔は。」
「いや…ユウがアレンにプレゼントをあげるなんて…」
「そんなにおかしいか?」
「おかしすぎる…。」
思わず本音が出てしまった。
ハッと気が付き慌てて口を塞いだが、目の前には鬼の形相をした神田が六幻に手を掛けていた。
「そうか、貴様は死にたいのか…。」
「わーっ!!嘘っ嘘です!変じゃないですっ!」
「だよな。普通だ。」
「うぅ…、怖いさ…」
俺、もぉヤダ…。
「何か言ったか?」
「いえ、なにもっ!」
両手をブンブン振りながら、顔も首がもげるんじゃないかと言うくらい激しく横に振った。
「で、だな。以前俺たちがチビになってしまった時、もやしはやけに嬉しそうだった。」
「あぁ、そーいや…そぉだったな」
以前科学班の作った薬のせいで、神田とラビは幼い子供の姿になってしまったのだ。
その時のアレンのハシャギっぷりは尋常ではなかった。
二人を抱き抱え頬摺りをし、両手に花状態で連れ回し、挙げ句の果てには写真までバシバシ撮られたのだ。
「元に戻って、俺はもやしに聞いたんだ。」
「なんて?」
「子供は好きか?と。」
「まんまだな」
さすが、ユウは馬鹿さ…。
そう思ったが、利口なラビはその言葉を飲み込んだ。
「もやしは子供好きだ。」
「それは聞いたさ。」
「お前はバカか?」
「ちょっ!バカだなんてュウに言われたくないさ」
思わず叫んでしまった…。
「(チャキッ)」
「うわわわわっ!たんまっ!!
ご、ごめん!悪いっ!すみませんm(__)m」
ラビは利口だがうっかりしている。
今までも、何度かこんな風に痛い目にあいかけていた。
「ったく、話の腰を折るんじゃねぇ!」
「ず…ずみ゙ま゙ぜん…」