妄想文
□【神アレ】ただいま
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そこには鬼の形相で六幻を構えている神田が立っていた。
「てめぇ…俺のもやしに手を出そうなんていい度胸じゃねぇか。」
抜刀し、ラビに刃先を突き付けている。
ラビは顔面蒼白、言葉が出ない。
恐ろしさで今にも倒れそうだ。
「神田っ!違うんです!今任務から帰ってきたところで…」
「もやしィ!!!」
アレンの言葉を遮るように怒鳴り声とも取れる程の大声をで名を呼ばれたため、アレンの体はビクッと強ばった。
殺される…
そう思ったアレンは俯いたまま目を固く閉じ覚悟を決めた。
しかし、身体に触れたのは冷たい六幻ではなかった。
「会いたかった…。」
そう言いながら神田はアレンの身体を包み込むよう、優しく抱き締めた。
久しぶりの神田の匂い。
その香りに包まれアレンは緊張が解けたのか照れ臭そうに頬笑みながら神田の背中に手を回すと
「ただいま。僕も会いたかったです、神田。」
ギュウッと抱き締めた。
二人の周りを幸せな空気が包み込む。
今の二人は何人たりとも壊せない。
例え、廊下に放置されガタガタ震えながらも幸せそうな二人を眺めているラビにだって…。
【終】
→あとがき