2nd(二次創作)
□ボクは蚊になりたい(珠実さんリク)
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「どうしたの??大丈夫??」
ふと聞こえた声に顔をあげると、そこには向日葵の様な笑顔があった。
まだ幼かった僕は、涙を脱ぐって顔を膨らませてみせた。
「べつに…なんでもないから!!!」
そう言って彼を押しのけ、ブランコの方へ猛ダッシュした。
「べつに…かなしくなんか…ないもん」
僕は下を向いて涙をポロポロ溢した。
いつもならココに、涙を脱ぐってくれる人がいたのに…
「強がんなよ。ホラ」
はっきり言って最初はしつこいなぁと思った。
だけど、そう言いながらハンカチを渡してくれた彼の優しさに、僕は負けてしまった。
「ありがとう…」
そんな僕の頭を彼はなにも言わずに撫でてくれた。
「友達とケンカしたの??」
僕は首を横に振った。
「じゃあ彼女にふられちゃったか」
「…うん」
正確には、彼女ではなく友達。
仲の良い女友達に告白したら、見事にふられてしまったのだ。
「なんだぁ。まだ若いんだからこれからだよ」
彼はそう言いながら僕の背中を押してくれた。
ブランコがゆらゆらと動き出す。
「ねぇ。どうしてぼくにやさしくしてくれるの??」
僕は首だけを彼の方に向けて訪ねた。
彼はなんでだろうねと笑顔で言った。