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□また会う日まで
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「パピー、あのね・・・」
「ん?どうした神楽ちゃん?」
「私ね、結婚しようと思ってるアル。」
「・・・へ?」
いきなりのこと過ぎて体が石の様に固まった。
「かかか、神楽ちゃん?結婚って一人じゃ出来ないんだよ?分かってる?」
「馬鹿にすんじゃねェヨ!いくら私でもそんなことぐらい分かってるネ!」
「じゃ、じゃあ一体誰と・・・」
そう言った瞬間、目の前にあの憎たらしい白髪頭が現れて、神楽ちゃんの肩を抱いた。
「あ、どうもすみませーん。俺です。」
「そうヨ!銀ちゃんアル!」
「え?!」
「実は私が万事屋に帰って来てから、私達恋人同士になったのヨ」
「すみませーん。手ェ出しちゃいました。」
「え?!」
「あとね、赤ちゃんできちゃったアル」
「すみませーん。出来ちゃいました。」
「え?!・・・ええええええ?!」
また会う日まで
「お客様?!大丈夫ですか?!お客様!」
「ええええ・・・・え?」
目を覚ますと、目の前に乗務員のお姉さんの心配そうな顔があった。
「あ・・・なんだ・・・夢か・・・」
周りを見渡すと、他の客たちが迷惑そうな顔でこちらを見ていた。どうやら寝ぼけて叫んでいたらしい。
「スイマセン。なんか嫌な夢見ちゃって。」
周りにぺこりと頭を下げて、俺はまた自分の席に着いた。
(まさかな・・・あの神楽ちゃんがあのちゃらんぽらんとデキてる訳ねェよな。)
一人こくこく頷いて、娘の待つ地球に着くまでにもうひと眠りすることにした。
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