★SHORT★

□本当はね・・・
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ねえ・・・




銀ちゃん






本当はね・・・








本当はね・・・











銀ちゃんが私の隣で眠っている。



と、いうより、私は銀ちゃんに抱きしめられている。



離れないようにしっかりと抱き締められて、身動きがとれない。




そっと銀ちゃんの顔を見上げた。




いつもはあれだけふてぶてしい顔しているのに、寝顔だけは少年みたいに安らかだ。



「寝顔だけは可愛いアル・・・。」





―――嘘ヨ。

本当はどんな顔も大好き・・・。

いつものそのだらしない顔も、ときどき見せるキリッとした顔も、昨日の夜みたいな余裕のない顔も・・・





「わ、私何考えてるアルか!」



夜のことを思い出したら急に恥ずかしくなった。それに銀ちゃんの顔が近くて緊張する。顔が熱くなってきたので両手で冷やした。



私が宇宙から帰ってきて、想いを伝えあってから、銀ちゃんは今まで我慢してきたのを埋めるみたいに、毎晩私を求めてくる。
銀ちゃんが私を求めると、いつも私は恥ずかしがって嫌がる。
まあそれでも襲ってくるんだけど。







「・・・・。」





銀ちゃんの胸に顔を付けて私も銀ちゃんの背中に腕をまわす。










ねえ銀ちゃん・・・




眠ってるから言うけど・・・




本当はね・・・







「銀ちゃんとこういうことするの好きヨ。」




この気持ちは本当だよ。
銀ちゃんはいつも私をこわれ物みたいに優しく抱いてくれる。
ただ欲に任せて私を抱いたりしてないってちゃんと伝わってくる。
愛情があるんだ・・・って。




「へー・・・そうなんだあ。
いいこと聞いちゃったなあ。」




「え?!」




慌てて上を見上げると憎たらしい顔をした銀ちゃんがいた。



「き、聞いてたアルか・・・」


「んー・・・まあな。
神楽ちゃんは銀さんとこういうことしたくてしたくてたまんないって言ってただろ?」



「言ってねーヨ!」


「まあ大筋あってんだからいいだろーが。
んじゃ、リクエストにお答えしましょうかね。」


そう言って、私の上に覆いかぶさってきた。


「え!?・・・ちょ、ちょっと待・・・」


「待てませーん。」



その後の事はご想像にお任せするアル・・・。


Fin


2009.5.22
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