鋼の錬金術師 小説

□豆の成長日記★
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「兄さーん!!早く行かないと間に合わないよっ!!」

「弟よ…そんなに急がなくてもいいからさ…」


イーストシティの駅。

まだ始発が出たばかりの早い時間なのに人が多い。

秋空になりつつある季節の変わり目。

肌寒くなってきた朝の空気は目を覚ますにはちょうど良かった。

ホームで幼い声を響かせる厳つい鎧の遥か向こうに、酔っ払いみたいに足取りが覚束ない小さな少年がトボトボと歩いている。


「兄さんったら早くっ!!」

ガシャンガシャンと地団駄を踏んでいる鎧に、「兄」と呼ばれている少年は重苦しい何かを背負っているかのように一歩一歩…今にも止まってしまいそうなぐらいスローだ。


そして、

ついに現れた人物によって小さい少年の足は完全に止まってしまった。


「迎えに来たぜアルフォンス。よぉ大……将―っ!?コラッ逃げるなぁー!!!」

「Σバカ兄っー!!」





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