ハガレン不動産 小説

□曰く付き
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清々しい夜風にあたりながら、


『今終わりました』
送信


マスタング店長に一応報告


寝てるだろうけど…


プルルルル…


起きてたか…υ


「…はい」

『今何処にいる?』

「まだ物件の近く」

『では私のアパートに来なさい』

―…え??

「えぇぇぇ!?」


もぉヤダ…
帰って風呂入って寝たいのにぃ…





‡‡‡曰く付き‡‡‡
〜いわくつき〜





コンコンッ



「お疲れ様」


私服姿のマスタング店長が出迎えてくれた。


バカタングめ!
寝みぃんだよっ!!


怒りを露わにしながら、玄関を見ると、靴がかなりある。
どれも見慣れた靴だ。



ジャラジャラ…


室内から漏れる白い煙に一気に噎せる。


臭っ!!!!



「今日はオールナイトだそうだ」



真っ白い煙の中、血走っている大人達。

こんな大人になりたくないなぁ…

何が楽しいのか…



「あっ!兄さんおかえりー」


あぁ〜可愛い弟がムサイ大人達に囲まれてる…


今日の疲れたがドッと出て、その場にしゃがみ込む。


「エドワード。シャワーを浴びて来たまえ」


このまま水死してやろうかぐらいの気持ちで、フラフラと案内されながら風呂に行った。








ピザだっ!!


シャワーから上がると届けられたばかりのピザがテーブルに置かれてる。

ポテトとサラダとコーラもっ!

「オレの?」

「君の」

てんちょーダイスキっ!!
\(≧∇≦。゜)


嬉しさのあまりマスタング店長に飛び付いてやった。

「はいはい。冷めないうちに食べなさい」

オレの濡れている髪を撫でて笑っている。



店長の部屋って生活感がない。

転勤が多いからかな?

本だけが壁際に山積みにされている。

後は、3人用ぐらいのソファーとテーブル。

麻雀セットは先輩達の持ち込みだろうな。

麻雀って何が楽しいんだろう?

黙々と食べながら、みんなを眺めた。

今んとこアルが余裕っぽい。

マスタング店長はソファーで読書中だ。

オレは、その足元で食事中。


「だぁぁぁ!!」

ハボック先輩が雄叫びを上げてオレの横に来た。
「お前の弟強過ぎだ!」
うん。
アルは勝負事は何でも強い。

「で、曰くもんじゃなかったんだな?」

『道標』のことだ。

「全然」

「良かったなあ。俺の時は酷かったぜ」

何?





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