夏目友人帳 小説
□『寝ている俺に近づくな!!』
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……ヒック…
グス……ッ…
…フ…ェ…
……ヒッ…
スン…グスッ……
「夏目」
……ヒック……ヒック…
グスッ…
「泣くな。私は、ここに居る」
だから、
夏目…
私のいない
凍えそうな夢の中で
『独り』で
泣かないでくれ
■■■『寝ている俺に
近づくな!!』■■■
「Σわぁ!?」
ゴッ!
「〜〜〜〜っぅぅ!!」
「馬鹿ニャンコっ!!」
「な…何をしたと言うんだ!!食うぞ!!」
起き抜け一発目に殴られた!!
しかも手加減なしだ!
何なのだ!?
「うわぁ……なんか臭いそう…最悪だ…」
「?」
だから何だ?
私が何かしたのか?
じと目で睨んでくる夏目から、嫌な気がして毛を逆立てた。
「何で目を覚ましたら、先生の尻がおれの顔にぶつかってんだよっ!!」
夏目が拳骨を振り上げた!
ブンッ!
パンチをさらりと交わす私。
見よ!この華麗な動き★
じゃなかった…
夏目がしきりに顔に付いた…かも…しれない臭いを気にしとるようだ。
「……昨日、先生を風呂に入れて良かったけど…」
「貴志くーん!起きなさ―い!」
「はーい!………ニャンコ先生、覚えておけよ」
塔子に呼ばれて夏目が下に降りて行った。
部屋から出る際にガンを私に飛ばして。
「………たかがケツぐらいで。軟弱者め」
さてはて…
確か昨夜は、
夏目の掛け布団の上で寝てて…
冷えてきて、布団の中にお邪魔して…
夏目の子供体温が暑くなって…
掛け布団から出てきて…
でも、また寒くて…
夏目の後頭部に私の背中をくっつけて…
いつの間にか、
『夏目の顔面に尻を押し付けてた』
というわけか…。
ん?
夏目が寝返りをしたのでは?
「コラー!!夏目っ!私のせいではないぞっ!!謝れぇぇぇ!!」
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