ハガレン不動産 小説
□空き家
3ページ/4ページ
生活を始めて、一月経つ頃、市役所勤務の旦那が突然奇声を発し四つん這いになって走り出した。
驚いた職員達が取り押さえ、救急車を呼んだがその到着前に亡くなってしまった。
その後、残された家族を近隣は心配したが、誰も受け入れなくなった奥さんは家に閉じこもるようになった。
2週間経つ頃、男の子の姿も最近見ていないと心配になった近隣が家を訪ねると、玄関でうずくまっている奥さんとベッドの上で餓死している男の子を発見した。
そうだ
オレがテーブル替わりにしたあのベッドだ。
あれから、奥さんの方の父親が不動産屋に仲介に出したが、その時オレと同じように調査をした男性が行方不明になっている。