ハガレン不動産 小説
□季節はずれの旅行
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ハボック先輩が運転する車にオレとアル。
ヒューズ店長が運転する車に他の人達。
ハボック先輩とアルフォンスが良い雰囲気なのを尻目に後部座席を独り占めした。
ヒューズ店長はスピード狂なのか、昔でいう『走り屋』みたいな運転をする為、もう姿が見えない。
ロイも結構スピード狂だからな…
でも自分では危険な運転は絶対しない主義だ。
ハボック先輩とアルフォンスの熱々ほのぼのした空気に、オレも眠くなってきたとき―――
ドコッ!!
「…ハボック先輩…今の?」
「…ぁあ〜…やっちまったかも」
「せ〜ん〜ぱ〜い〜……オレ、バッチリ音聞いちまったんですけど…」
後輪で『グチャッ』って。
耳をくっつけて、寝そべっていたからさ、リアルに聞こえた。
「兄さん…大丈夫?」
「ん〜………ムリ」
その後、たぶん直ぐにオレは眠りについた。
◆◇◆◇
肌寒さを感じで目が覚めた。
薄暗かった空が明るくなりつつある。
夜明けだ。
「君は寝汚いな」
「………ロ…イ?」
「君は、ヒューズの車に乗りなさい。アルフォンスもおいで」
腕を引っ張られ車外に出る。
道路の路肩に車を置いていた。
オレが乗っていたハボック先輩の車がなんか………傾いて…?
「どうしたの?」
「パンクだ」
「Σえぇ!?気付かなかった…」
「兄さんったら爆睡していたもん。結構揺れたんだよ」
「『あれ』したから?」
「『あれ』を引いたのは左タイヤ2つ。パンクしたのは右後ろだよ。だから関係ないんじゃない?」
そっか…
関係ないか…
ちょっとホッとした。
ハボック先輩がトランクからスペアタイヤとジャッキ等を取り出し、交換を始める。
側で見守るアルフォンスが可愛い。
「ハボック先輩。手伝う事ありますか?」
「いいや大丈夫だから、ヒューズ店長の車に乗ってろ。風邪引くぞ」
う〜ん………
なんかイイなw
今回の旅行で結構進展するかもv
手際良い作業で直ぐに再出発となった。
結局、アルフォンスはまたハボック先輩の方に乗り、オレとブレタ先輩が交代しただけだ。
AM09:00
岬に到着
日本海側に住んでいるオレ達が太平洋側にいることがスッゴイ不思議でかなり感激もの!!
「昨日まで東京にいただろうι?」
呆れ顔のロイなんか無視無視。
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