ツナヒバ

□今年もお前は俺の物
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「早く着ろ」

「ヤダ」





深い眠りについていたのに無理矢理起こされて

まず目に入ったのがボンゴレ十代目こと沢田綱吉で
そして彼が持っていたものは
無駄に柄が入ったどう見ても女物の着物で。

そんな物もってどうしたの?と眠い目をこすりながら聞けばお前が着るんだよ、なんて言ってきた。


「なんで」


無理矢理起こしといて
意味が分からない。
なんで僕がそんなもの


「忘れたのか?今日は正月だろ」


嗚呼もう一年終わったんだ
月日が経つのって早いななんて思いながらも


「だからって何で僕がそんな物着なきゃいけないの」


本当に意味が分からない。

マフィアのボスになってから彼は僕に対する態度が変わったんだ。
いつもビクビクしていたくせに、今ではこうやって僕に意味が分からない事を平気で言ってくる。


不敵な笑みを浮かべて近付いて来るもんだから、身の危険を感じてベッドから降りようとしたけど一足遅かった。

せっかく起き上がっていたのに腕を掴まれ押し倒されて。
昨日の夜の営みなんて物が嫌でも頭の中で
フラッシュバックする。


「着れないなら着せてやるよ」


そう言ってシャツのボタンに手をかけようとする彼の手から必死に逃れようと暴れ回った。
だけど抑えつけられている手首への力が一層強くなるだけで。
痛い、そう呟いて睨みつけたけれど
抵抗すればするほど余計綱吉の機嫌が良くなるだけだ。

それがドSの性だと誰かが言ってた気がする。

血が止まったら訴えてやるとか思いながらも
逃げる事ができなかった。





「いい加減分からないのか?」


俺にはどう足掻こうが敵わないって。

顔を近づけて耳元で囁いてくるから
思わずびくりと反応してしまった。
ニヤニヤと笑いながら耳を舐めたり噛んだりしてきて
昨日の余韻が残っているのか無駄に反応してしまう。


「ふっ・・んぅ・・・ゃめ、て・・・」


必死で抵抗しようとしたが
少しも力が入らなくて。

いつの間にかシャツのボタンがすべて外されいた。


「あぅ・・・!」


いきなり胸の飾りに噛み付いてくるもんだから
情けない声をあげてしまった。
もう僕はされるがままになって。
彼はもう着物なんてどうでもいいと言うようにベッドの下に投げ捨てた。



















「可愛いな、恭弥」

「イやあっァァァ!!・・・んぁぅっ」


薄れゆく意識の中で最後に彼が放った言葉。

もう僕は彼から一生逃れられないだろうと思う。


別にもう今更、逃げる気なんて無いんだけどね。









今年もお前は俺の物。

そして一生、ね。







    



   



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お正月に書いたツナヒバ姫始め。

黒ツナが書きたかっただけとか言っても良いですか。((おぃ




             

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