多ジャンル小説置き場

□見かけない人
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前から、男の人が二人が来た。
大柄な少し怖そうな男性と、反対に細身の仮面をした男性。
あまり見かけない人たちだったので凝視していると、足元にこつん、と何かが引っかかった。
恐らく石であろうそれに足を取られながら、人のことを見ながら歩くものじゃないな、と思う。
衝撃を覚悟して、手一杯持っている荷物を手放そうかと考えていると。
す、と体が持ち上がって、足は地についた。
もちろん、痛みもなく手荷物も紙袋の中でゆらゆらと揺れるだけで落ちていない。
砂一つ付いておらず、不思議すぎてしばらく身動きできなかった。
しかし、目の前に見える金属が見えて体を強張らせた。
それは、小さく舌打ちをする。

「あんまり人のこと見ない方がいいよ。どんな目に会うか、知りたいってなら別だけどね」

仮面の男性は、不機嫌そうに言うと立ち去ってしまう。
大柄な男性が少し遅れて立ち去る。
お礼を言わなくちゃ、と焦って仮面の男性の袖を掴むと、振り払われた。
そ、そりゃ当たり前だよね。
けれど、お礼はしなくてはいけない。
こんなことで怯んでる場合じゃない。
手足の震えよ止まれ……!

「……なに。あんたに構ってられるほど、こっちは暇じゃないんだけど」
「あ、あの、ありがとうございました……」
「それだけ?」
「は、はい」

仮面の人は呆れたように息をつくと大柄な男性とその場を立ち去ってしまった。
な、何かお構いできればよかったけど……。
私の家とは真反対だし仕方ないか……。
またお礼、できるといいなあ。







少しいい事があった日の出来事。







(そういえば、立派な服着てたなあ)

(あいつの名残があるなんて、胸糞悪いね)




イオン様は優しくて紳士だから、そのレプリカということはシンクにもそういう部分はあるんじゃないかなあと思いました。
それを咄嗟に出してしまうのが嫌だと美味しいです。
久々に放棄していたTOAをプレイしたのですが、シンクがイケメンすぎて辛いです。

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