いち
□川辺にて。翳る太陽。
3ページ/5ページ
陽が下ちてきて薄暗くなった下駄箱に、彼は立っていた。
「あ…雲雀くん。今から帰るの?」
私がそう問いかけると、彼はぶっきらぼうに、
「そうだけど。」
と答えた。
彼はいつも一人だ。それにあまり表情を変えないし、馴染もうともしないので、周囲からは敬遠されている。
でも、私は知っている。
彼がとても優しい人だということを。
ある日の帰り、川辺で見掛けた彼は、とても穏やかで優しい表情をしていた。その時から、私は彼が気になって仕方がない。
.
→
次へ
←
前へ
[
戻る
]
[
TOPへ
]
[
しおり
]
カスタマイズ
©フォレストページ