駄文
□微炭酸
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今日の天気は快晴。
まるで、今の俺の気分のようだ。
何故かって?
それは、正に'両手に花'な状態だからである。
今日も今日とて、いつもの集合場所へとやって来た、SOS団のメンバー達。
そして、喫茶店での、毎回恒例のくじ引き。
そこでなんと、俺は長門と朝比奈さんとのグループになった。
この状況を、喜ばないような男は、きっとあまり居ないだろう。特殊な人種を除いては。
探索開始の別れ際、ハルヒは、
「二人に変なことしたら、死刑だから!」
とか言っていたが、見損なわないでいただきたい。
俺はこう見えて、ストイックなつもりだ。
…長門、睨むな。俺はお前一筋だから。というか、睨んでるつもりなんだろうが、可愛いから無意味…でもないな、破壊力は抜群だ。いかん、これでは只の惚気だ。
朝比奈さんの手前、口には出来んが。
「さて、何処へ行きましょうね?取り敢えず、向こうの公園の方にでも行きましょうか?」
俺の提案に、二人は首を縦に振って肯定し、俺を挟んだ状態で、テトテトと歩き出した。
そして、朝比奈さんとの何気ない会話とか、長門が裾を引く度に見付ける、何のことはない小さな発見とか、そんな感じに、時間は過ぎて行く。
なんだろうね、この平穏な感じは。
普段、ハルヒの破天荒っぷりに振り回されているからだろうが、なんというか、癒されるね、本当に。
そんな穏やかな時間を噛み締めながら、目的の公園に到着。
暫く歩いたからか、少し喉が渇いた。
空いていたベンチに、二人には座ってもらい、俺は自販機に向かうことを告げ、欲しい飲み物を尋ねる。
「何か、飲み物買って来ますね。朝比奈さんは何が良いですか?ジュースぐらい奢りますから、遠慮しないで下さい」
「えっと…じゃあ、ミルクティーをお願いします」
朝比奈さんらしい、可愛らしい選択だ。
「長門、お前はどうする?」
「…一緒に行く」
言いながら裾口を掴んでいる辺り、長門らしい。しかし、上目遣いなんて必殺技付きとは、俺を悶絶させたいのかと思ったぞ。
「?特に意識していない」
無意識!?恐ろしい子。
「この行動は、貴方にとって不快なものだった?」
ハッハッハ。何を言いますか。不快な筈がないだろう。寧ろGJさ。
「GJって何?」
…妄言だ、気にするな。
さて、バカなこと考えてないで、飲み物買って来よう。
「じゃあジュース買って来るので、待ってて下さい」