駄文

□微炭酸
1ページ/4ページ

今日の天気は快晴。
まるで、今の俺の気分のようだ。
何故かって?
それは、正に'両手に花'な状態だからである。

今日も今日とて、いつもの集合場所へとやって来た、SOS団のメンバー達。
そして、喫茶店での、毎回恒例のくじ引き。
そこでなんと、俺は長門と朝比奈さんとのグループになった。

この状況を、喜ばないような男は、きっとあまり居ないだろう。特殊な人種を除いては。

探索開始の別れ際、ハルヒは、

「二人に変なことしたら、死刑だから!」

とか言っていたが、見損なわないでいただきたい。
俺はこう見えて、ストイックなつもりだ。
…長門、睨むな。俺はお前一筋だから。というか、睨んでるつもりなんだろうが、可愛いから無意味…でもないな、破壊力は抜群だ。いかん、これでは只の惚気だ。
朝比奈さんの手前、口には出来んが。

「さて、何処へ行きましょうね?取り敢えず、向こうの公園の方にでも行きましょうか?」

俺の提案に、二人は首を縦に振って肯定し、俺を挟んだ状態で、テトテトと歩き出した。
そして、朝比奈さんとの何気ない会話とか、長門が裾を引く度に見付ける、何のことはない小さな発見とか、そんな感じに、時間は過ぎて行く。


なんだろうね、この平穏な感じは。
普段、ハルヒの破天荒っぷりに振り回されているからだろうが、なんというか、癒されるね、本当に。

そんな穏やかな時間を噛み締めながら、目的の公園に到着。

暫く歩いたからか、少し喉が渇いた。
空いていたベンチに、二人には座ってもらい、俺は自販機に向かうことを告げ、欲しい飲み物を尋ねる。

「何か、飲み物買って来ますね。朝比奈さんは何が良いですか?ジュースぐらい奢りますから、遠慮しないで下さい」

「えっと…じゃあ、ミルクティーをお願いします」

朝比奈さんらしい、可愛らしい選択だ。

「長門、お前はどうする?」

「…一緒に行く」

言いながら裾口を掴んでいる辺り、長門らしい。しかし、上目遣いなんて必殺技付きとは、俺を悶絶させたいのかと思ったぞ。

「?特に意識していない」

無意識!?恐ろしい子。

「この行動は、貴方にとって不快なものだった?」

ハッハッハ。何を言いますか。不快な筈がないだろう。寧ろGJさ。

「GJって何?」

…妄言だ、気にするな。
さて、バカなこと考えてないで、飲み物買って来よう。

「じゃあジュース買って来るので、待ってて下さい」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ