駄文
□帰路
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想いが通じ合った後、俺達は夕陽に照らされながら、並んで一緒に下校した。
一緒に居る時間を、少しでも多く感じたい為、ゆっくりと。
校舎が見えなくなる程度まで歩いた頃、長門が俺の制服の裾口を掴む。
それはまるで、縋るような、小さな力だった。
…そんなことしなくても、逃げないのに。
あぁ、でもこれは、きっと長門が俺に甘えてくれてる証なんだ。
そう考えると、嬉しくて笑みが零れる。
チラリと、長門を見遣ると、恐らく恥ずかしいのか、不安なのか、目を伏せていた。
その心配を取り除いてやろうと、振り解かないように、少しずつ手を動かす。
二人の手は。
やがて、触れて。
そして、絡んだ。
その瞬間、顔を見上げた長門の表情を、俺は忘れないと思う。叶うなら、一生。
夕陽に照らされた長門の嬉しそうな笑顔は、反則的なまでに綺麗で、そして可愛かった。
こんな笑顔が見られるのが、こいつがこんな表情を見せるのが、俺であることを、心から嬉しく思う。
もし、叶うなら、俺の隣で笑い続けて欲しい。
叶うなら、ずっと。
END
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あとがきのようなもの
'告白'を書き終わって暫くしてから、フッと思い浮かんだので、書き殴って拍手にUPしたもの。
長門のマンションの前で別れる時、二人共めっちゃ躊躇えば良いと思いm(ry