02/08の日記
01:10
とりあえず衝動書き(ユリレ
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・ついDODな衝動
・ユーリさんが不安定
・字数足りんよ
とても大切なひとと空を飛んでいた。
見渡す限りの青空を、一緒に。
ずっとこのままどこまでも飛び続けるのだと、どこかへと向かい続けるのだと、信じていた頃があったのだ。
けれど、とても大きく見えた筈のその翼は全然そんなことのないちっぽけなもので、俺達の時間は有限だった。ちっぽけな翼は、墜ちるときもまたあっけないのだろうか…と、一人大地に取り残された俺の頭はぼんやりと考えて、空虚さに押しつぶされて。
神は、それでも生きろ、と……仰るのですか。
生きることの辛さも痛みも知らない神とやらに贈ったのは、祈りの代わりの醜い感情だった。
「………っ!?」
「お、おっはよーせぇねん……って何、どったの?」
真っ先に目に入った朝の光が痛いくらいに眩しい。光にさらされた四肢とベッドのシーツが変に白く見える。そんな、強い朝日の中。
窓から降る陽の光を背後に、とても大切なひとが心配げな表情をしてこちらを――ああ、何かとても頭が痛い。
「顔色すっげぇ悪いわよ? 怖い夢でも見た?」
「………ああ、かもしれない、けど、いや、」
怖い、というよりはどこか悲しい夢だった気がする。
墜ちる翼は黒の羽根。黒い黒い、鴉。
いや、墜ちたわけでは無かった。ただ、その鴉――いや、大切なひとと会えなくなる夢だっただけだ。そう、ただ、大切な人と――
反射的に、目の前の男の手首を掴む。
「へっ!? なな、何!?」
いきなり掴まれた男が焦っているがとりあえず無視。
体温の低いひやりと冷たい手だ。
冷たい、けれど確かにそこに存在する手。
それが、それだけがただ、愛おしくて、
「………あれ?」
気が付けば涙が溢れていた。
「……え、青年ちょっ、えぇぇ!? 嘘おっさん何かした!? 何か嫌だった!?」
「ち、違ぇよ!…ただ、」
こうして触れることのできるあんたが、ただ嬉しかった。それを説明して、果たして分かってくれるだろうかこのおっさんは。
「いや、あの、ごめ…」
多分分からないだろう。というか俺にもよく分からない。これはそう、降って湧いた衝動なのだから。
「ほほ、ホントごめ……」
「だから違うっつの!」
……夢で不安定になった末の涙なんてすぐに引っ込むだろう。
それより、今はこの目の前で泣きそうな表情のまま慌てるおっさんを宥めるのに集中することにした。
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