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□奴隷決定
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「何してんの?」

「んー?」

「あ、またヒル魔先輩見てんの?」

「うん」

「アンタあの先輩の何が良いのさ」

「えー?良いとこだらけじゃん」



と言ったら友達の顔は信じられないと言った顔をした。何でい何でい、ヒル魔先輩格好良いじゃんか!

あの何処に居ても目立つツンツンした金髪。尖った耳にピアス。細身の長身。頭は良いしスポーツも出来る(試合とか見た事無いけど)。そして何だか危険な香りがプンプンするんだ!格好良い!



「あの先輩、脅迫手帳とか言って先輩後輩、更には教師も脅してるみたいなんだよ!?」

「わ!ボール投げてる!格好良い!」

「ちょ、聞く気無し?」



そんなのとっくに知ってるもんね。そういった所も含めて格好良いんだもん。



「あ、そだ!写メ撮ろ!」

「何、呪いのメールでもすんの」

「何言ってんの!御守りに決まってんじゃん!」



そう言ったら今度はドン引きされた。良いもんね、私にとっては一番効く御守りだもん。


カシャッ



「ふふふ、格好良いー!」

「良かったね…」

「早速待ち受けにしよっと!」

「そんなに好きならマネージャーでもやれば良いのに」

「うーん…何かアメフト部に近付くタイミングが無いんだよね」

「雷門とかに頼めば良いじゃん、同じクラスなんだし」

「でも私が近付きたいのはヒル魔先輩だけだしなァ…」

「…何かもう気持ち悪いよアンタ」



そんな事言われたってめげないもんね。愛の力は強「危なーい!」い、ん?



「ギャアアアア!」



外からボールが飛んできたァァァ!うおお、前髪かすった!怖っ!危なっ!

調度私が開けてた窓に入ってきたから良かったものの、ちょっとでもズレてたら窓ガラス割れてるよ!ホント危なっ!

て言うか、え?ちょ、何でボール飛んでくんの?ここ3階なんだけど。サッカーにしろ野球にしろどんだけコントロール悪い………って、



「ラグビーボール?」

「いやいや、アメフトでしょ」



あぁ!アメフト!そうだよね!うちの高校にラグビー部無いもんね!

…お?もしかしてコレはアメフト部、基ヒル魔先輩にお近づきになれるチャンスでは…?



「それじゃあちょっくらアメフト部までボール返してきます!」

「待ってりゃ取りに来るんじゃないの?」

「いやいや、アメフト部の人達は練習に忙しいだろうからね!私が届けてあげた方が良いでしょ!」

「…あっそ。いってらー」



ビックリする位の呆れ顔で見られたけど気にしない!だってもしかしたらヒル魔先輩と喋れるかもしれないんだもの!ウキウキせずにはいられないってもんでしょ!













下駄箱で外履きに履き替えてから校庭へと向かう。上履きが埃まみれになるのは嫌だからね!

さて、ヒル魔先輩は何処かなー…


ガシャーン!



「うわっ」



ビックリした。凄い、何だコレ。皆して変なやつに体当たりしてる。


ガシャーン!


うわわわわ、うるさい!て言うか凄い迫力だ。今まで遠くからしか見た事無かったから分からなかった。アメフトって凄いんだなー。



「オイ、そこで何してんだ」

「え?」

「あ?何でボール持ってやがる」

「……………ヒル魔先輩!?」



うわあああ!何か後ろから来た!わ、どうしよ!何か、何か喋らなきゃ!



「あ、あの!これさっき教室に飛んできたんで届けにきました!」

「……わざわざ悪かったな」

「い、いえ!全然!」



ま、間近でヒル魔先輩見ちゃった!格好良過ぎなんですけど!しかも感謝された!もう私死んでも良いかも!

あ、ヒル魔先輩が行っちゃう……あ!今言わないでどーする私!マネージャーにしてもらわなきゃ!こんなに近付ける事はもうこの先無いかもしれないんだから!



「ヒ、ヒル魔先ぱっぎゃ!」

「…………」



転けたァァァ!意味も無く転けたァァァ!くそう、何でよりによってヒル魔先輩の目の前で…!

カチャ、

ん?何の音?………アレ?ヒル魔先輩が持ってんの私の携帯じゃない?転けた時に落ちたのか。もうあの携帯は一生拭かないぞ…………って、



「ああああ!」

「…………」

「ま、まま待ち受け!み、見ました!?」

「………(ニヤァ)」

「!!!」












奴隷決定













(ケケケ、喜べ、俺専属奴隷だ)
(ええええ!?)
(取り敢えず用具片付けとけ)
(それただの雑用じゃないですか!)












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ボールを飛ばしたのはモン太のノーコンと言う裏設定←



 

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