*夢小説*

□それなら天下をとってやろう
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「………」

「政宗様、ご飯はどうなされますか」

「いらない」

「食べないのは体に毒でございます。成実も心配しております」

「………いらないっ」


……はぁ、何度目の会話だろう。3日もご飯を食べず、外にも出ず。せめてご飯くらいは食べて頂きたい。あまりに体に毒すぎる。
何故、伊達家の長男である政宗様がこんなことになってしまったか。
母、義姫に疎まれ、天然痘で右目が醜いものになってしまった。荒むのも無理はない。
だが……、俺ももう限界だ。伊達家の長男がこんなんだったら何も始まらない。


「政宗様、こちらへ」

「えっ……や、やだっ…!離せ…っ………小十郎!」


小刀を持って政宗様の手を掴み、部屋から出る。政宗様が抵抗なさっているが、気にせずに廊下を進む。医者を数人程捕まえ、広い部屋へと来た。
そして中央に正座し、膝に政宗様を寝させる。
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