BL

□役柄は脇役です。
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腐男子設定


傍観者、イコール脇役!
脇役で十分。自分を入れたら萌えれない。
なのに、

「ちょっと、裕哉を見ないでくれる。裕哉が減るじゃない」
「裕哉ー。こっちおいでー」
「裕哉様! 今から助けます!」

あれ、なんか、俺を取り合ってない?
腐男子なので、こういう状況は悟い、はず。……あれ、やっぱり、取り合ってる? 俺を?

「李夜、見られただけで俺は減らない。会長、わんこ扱いしないで下さい。……由樹! 早く助けろ!」

李夜と会長がいるので、俺は爽やか男子生徒を演じてる。
のだが……いつの間に、俺にフラグが立った? ちゃんとへし折ったはずだ。
よく分からない状況だから、思わず由樹に頼む時、涙目になった。……助けてよぉ。

「ぅ……ゆ、裕哉様! 今の内に!」
「ぇ、あ、分かった」

なんか、李夜と会長が、若干、前屈みに……いやいやいやいや。気のせい気のせい気のせい。
だいたい、会長は、李夜の素顔を見たはずだぞ! なんでだ!
そう思いながら、自分達の部屋へ走る。さっきまでいた部屋は、李夜の部屋だ。
ちなみに同室者は、外出中。

「……大丈夫、か?」
「一応……」

なんとか自分達の部屋へ戻った俺達。危なかった……。

「なんだよぉー……。いつの間にフラグが立ったんだ? なんで俺なんだ?」
「裕哉、こっちおいで」
「由樹ぃー」
「よしよし」

えぐえぐ泣きじゃくりながら、由樹に抱きつく。わけ分からない。
いつの間にあんな状況になっていたのか。いつの間にフラグが立っていたのか。怖いよ……。

「俺は……脇役がいいのにー!」


役柄は脇役です。


(鈍感でよかった……)
(……なんか言った?)
(いや、何も)

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