BL

□寂しい淋しい。ねぇ、(上)
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「……はあ」


「デントー。サトシってばどうしちゃったのかしら」
「さあ? でも、おかしいよね。いつものサトシじゃないな。あんなにおとなしいサトシなんて……」


「ぴかぴ」
「あー、ピカチュウ。……どうすればいいんだろう、俺」

サトシ、10歳。ただいまあの人の事で悩んでます。

「なんでだよ……。こじろーのばーか」

タケシ達と旅をしていた時は楽しかった。ジムに挑戦することも勿論の事だ。だけど、それ以上に……コジロウに会える事が楽しかったし、嬉しかった。
あいつはロケット団。どんな理由があって俺のピカチュウを狙うのか、わからない。けど、ピカチュウを狙って俺達の前へ現れてくれる。コジロウに会える。毎日会えるわけじゃない。それでも、1週間に1度くらいの頻度で会えるから。それだけで嬉しい。
でも……。

「なあ、ピカチュウ」
「ぴか?」
「なんで、なんだろうな」
「ちゃぁー……」
「…………はぁ」


「……見る限り、ピカチュウは事情がわかっているみたいね」
「うん……」


なんで、なんだよ。





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